日経平均大幅続落、米混乱を警戒
トランプ大統領の移民・難民規制の大統領令の混乱は、大統領令に刃向かった司法長官代理の解任にまで広がり、トランプ大統領の強硬な姿勢への警戒感から今日も金融市場はリスクオフの動きが続きました。
日経平均株価は大幅に続落し、327円安の19,041円で終了。ドル円も海外で113円台に下落したままで一時は113.24まで下げています。
本日終了した日銀の政策決定会合では予想通り政策金利に変更はなく、やや注目されていた国債買い入れ額のめどにも変更はありませんでした。一方同時に公表された経済・物価情勢の展望では2016年度と2017年度の経済成長率の見通しをそれぞれ1.4%、1.5%にそれぞれ上方修正しています。
会合後の記者会見で黒田総裁は国内の景気について上ブレよりも下ブレリスクのほうが大きいとの見方を示しました。
また、国債の買い入れオペのスキップについては、需給動向、市場環境を踏まえて実務的に決められることであり、日々の金融調節が先行きの政策運営姿勢を示すことはないとし、テーパリング観測を否定しました。
ただ、夕刻発表された2月の国債買い入れ方針で日銀は買い入れの回数は不変としたものの、初回の5年超10年以下の買い入れ額のめどを400億円減額しています。
移民難民規制の大統領令の波紋は予想以上に金融市場に影を落としており、落ち着きどころを見つけられそうにありません。実務面や違憲論争などの混乱は当面続くものと思われ、トランプ大統領の統治能力にまで話がおよんでいることから、早くもトランプ相場の終了ととらえる動きも出てきており、要注意です。
市場は今日明日開催されるFOMCを前に積極的な動きにはつながらないと思われますが、大統領令の混乱からの株価下落リスクはそれなりに大きそうです。
序盤の欧州株価指数先物は反発して始まっています。
本日19:00にはユーロ圏のGDP、CPI、失業率の速報値発表、米国では23:45のシカゴ購買部協会景気指数、24:00の消費者信頼感指数が注目されます。
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