米国への不安感で日本株下落
週明けの東京市場では前週末に発表された昨年の米GDPが予想を下回り、経済成長への確信が揺らいだこと、また、同じく27日に発せられた難民受け入れ停止と中東・アフリカ7カ国からの入国一時停止の大統領令により大きな混乱が生じていることから、米国に対する漠然とした不安感が広がり、日本株が下落しました。
日経平均株価は一時170円を越えて下落しましたが、その後やや持ち直し98円安の19,368円で終了しています。
ドル円は株価につれた動きとなり、株価が下落した昼ごろには114円台前半で取引されましたが、午後は持ち直して114円台後半で推移しています。基本的には両市場ともに材料難。
難民・移民規制の大統領令はすでに拘束者がでたり、海外で出国できないケースが生じたりしており、これに対して各地で連邦裁判所が効力を一部停止したり、民主党は議員立法での阻止も検討、抗議デモも広がり混乱状態。
何よりも自らの主張を実行するためには違憲とみなされかねないことですら大統領令で押し切るトランプ氏の姿勢にこれまでとは次元の違う困惑と懸念が広がっています。
今日明日と開催されている日銀の政策決定会合では政策金利の変更等は予想されていませんが、トランプ政権下での景気見通し変化や、最近の国債買い入れオペの突然のスキップや逆に一部期間での増額等と何らかの平仄をとった動きやコメントが出るか等注目ポイントは多くあります。もっとも現時点でトランプ政権の経済的影響を見通すことは困難で基本的には何かを大きく動かすタイミングではないことはほぼ自明といえるでしょうが。
いずれにせよ明日に政策決定会合結果発表とその後木曜未明にFOMC結果公表、さらに週末には雇用統計を控えしばらくドル円は様子見気分の強い流れとなりそうです。
今晩の米指標は12月の個人所得と個人支出、いずれも前月比の増加が予想されていますが前週末のGDPでは個人消費の伸び悩みが不冴えの原因のひとつとなっていたことから結果が注目されます。
序盤の欧州株価指数先物はトランプ大統領の大統領令の余波で、ほぼ全面安の展開です。
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