11月CPI強く利下げ観測後退、トルコリラは売り一服
【先週のトルコリラ】
先週のトルコリラ円は、日銀による利上げ観測で円買いが強まる一方、良好な経済指標を材料に下げ止まる展開となった。
2日に発表された11月製造業PMIは48.3と前回の45.8を上回る恰好となったほか、3日に発表された11月消費者物価指数(CPI)は前年同期比47.09%増と市場予想の同46.70%増を上回ったことで、12月利下げ観測が後退。トルコリラ買いの材料となった。
日銀が12月の金融政策決定会合にて利上げを実施するとの観測が強く、円が主要通貨に対して買われやすくなっているなか、トルコ経済指標が強かったことから、トルコリラ売りは一服した。4.3円台でのもみ合いとなった。
トルコリラ・円(東京時間:12月2日―12月6日)※Investing.comの日足を参照
始値:4.3172円
高値:4.3614円
安値:4.2718円
終値:4.3184円
【先週と今週の重要指標】※時間は東京時間
12月2日
16時00分、11月製造業PMI、前回:45.8、結果:48.3
12月3日
16時00分、11月消費者物価指数、前回:48.58%、市場予想:46.70%、結果:47.09%
16時00分、11月生産者物価指数、前回:32.24%、結果:29.47%
12月10日
16時00分、10月失業率、前回:8.6%
16時00分、10月鉱工業生産指数(前月比)、前回:1.6%
16時00分、10月鉱工業生産指数(前年比)、前回:−2.4%
12月12日
16時00分、10月経常収支、前回:29.9億ドル
※予定は変更することがございます。
【今週の見通し】
今週のトルコリラ円は、18−19日に開催される日銀金融政策決定会合に向けて利上げ観測が高まるかどうかを見極める展開となろう。10月失業率や鉱工業生産指数など重要な経済指標発表を控えていることからトルコ経済指標の結果も注目材料となる。
トルコ中銀は、クリスマス休暇入りしている投資家が多い12月26日に今年最後の中銀会合を開催するが、11月CPIが市場予想よりも強かったことで12月利下げ観測は後退。今週の10月失業率、鉱工業生産指数が前月比とほぼ同じ内容であれば、12月会合は無風での通過となり、トルコリラはやや値を戻すと考える。
日足の一目均衡表では、雲上限を割り込み、雲下限での攻防を迎えている。遅行スパンは実線を下回っておりトレンドは弱い。右肩下がりの100日移動平均線が上値抵抗線として意識されそうだ。引き続き雲下限で下げ止まるか注目されよう。
トルコリラ円日足
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