NZ/円、短期は一段の下落リスクに注意。中期はNZ強気の流れ。
22日に発表されたNZ第3四半期GDPは市場予想の前期比+0.8%に対して+1.1%と好数値となりましたが、前日に発表された貿易収支が▼7.05億NZドルと、予想より赤字幅が拡大、内容を見ても輸出、輸入ともに減少しており、国内消費への懸念材料となったことから、NZドルは上値の重い展開となっています。チャートを見てもFOMCの結果を受けたドル全面高の動きで、対ドル、対円ともに短期トレンドに変化が生じており、外的圧力による影響を強く受けた状態にあります。
チャートを見ると、日足は11/9に付けた76円台を起点として下値を急角度で切り上げて来た流れから、12/16の陰線が下抜けており、短期トレンドに変化が生じています。しかし、10/11に付けた72.75を起点とするサポートラインの下値抵抗が78.40-50に位置しており、これを守った状態にあることから、調整的な押しに留まる可能性を示唆しています。日足の形状が弱いことから、目先は戻り余地が限られ易く、一段の下落リスクに注意が必要ですが、78円割れで終えない限りは調整下げの範囲内となります。一方で上値も、83〜84円ゾーンは中期的な上値抵抗が厚いポイントであり、これを抜け切れておらず、先週の83.74が戻り天井であった可能性が点灯しています。短期トレンドは83.50超えに日足の実体を戻さない限り、下値リスクがより高い状態です。日足の上値抵抗は83.30-40に、下値抵抗は、81.00-10、79.10-20にあります。21日移動平均線は81.25に位置しており、実体もこのレベルにありますが、日足の形状が悪化しており、一段の下落リスクに注意が必要です。
一方直近の週足は、上ヒゲが長く実体の小さい陰線引けとなり、上値トライに失敗した形で越週しており、単体では下値リスクの高い形です。また82円台を下抜けたことで、調整局面入りが確定しており、暫くは上値余地が限られ易く、下値を模索する展開が予想されます。一方で、中期トレンドには大きな崩れはないことから、78円台を大きく割り込むほどの続落にも繋がり難いと見られます。週足の上値抵抗は82.30-40、82.90-00に、下値抵抗は79.30-40にありますが、これを割り込んで越週した場合は、もう一段押す可能性が高くなります。この場合でも76〜77円台の抵抗が厚く、75円割れで越月しない限り、押しは再び買い場となるでしょう。一方で、31ヵ月移動平均線が82.09に位置しており、82円超えの越月とならない限り、上値余地もまだ拡がり難いでしょう。月足ベースで見た強い下値抵抗は78.00-10にあります。31週、62週移動平均線は75.35と76.54にあり、中・長期トレンドはNZ強気の流れにあります。
NZ/円【週足】:(12/21現在31週移動平均線は75.35に、62週線は76.54にあり、中期トレンドはNZ強気の流れにある。)
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)
今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
トルコリラ週報:『来週はトルコ中銀会合に注目。連続利上げなら一段高の可能性も』(4/20朝)
トルコリラの対円相場(TRYJPY)は3/13に記録した史上最安値4.52円をボトムに切り返すと、ここ数週間は4.70円台を中心とした底堅い動きが続いています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
来週の為替相場見通し:『日米金利差に着目したドル買い・円売りが続く見通し』(4/20朝)
ドル円(USDJPY)は一時154.79(1990年6月以来、約34年ぶり高値圏)まで上昇するなど力強い動きが続いています。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:橋本 光正
2016.12.22
NZ第3四半期GDP結果(2016年12月22日)
22日早朝に公表されたNZの第3四半期GDPは以下の通りになりました。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:橋本 光正
2016.12.21
NZの11月貿易収支結果(12月21日公表分)
11月貿易収支は▼7.05億NZドルの赤字で、事前予想▼5.00億NZドルを上回る赤字幅となりました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。