トルコリラ円週報『底堅い動きが継続中。来週はトルコのインフレ指標に注目』(6/1朝)

トルコリラの対円相場は底堅い動きが続いています。

トルコリラ円週報『底堅い動きが継続中。来週はトルコのインフレ指標に注目』(6/1朝)

『底堅い動きが継続中。来週はトルコのインフレ指標に注目』

〇今週のトルコ円、週初4.91まで上昇後、トルコ指標不冴え、ドル円反落で週後半4.83まで下落
〇週末にかけてはトルコ1QGDPの好調やドル円反発に4.88前後に持ち直す
〇テクニカルには日足が主要テクニカルポイントの上で推移、買いシグナルも成立、地合い強い
〇ファンダメンタルズもトルコ円キャリートレード長期化期待、中銀の追加利上げ観測等がサポート
〇トルコリラ円相場の続伸をメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(TRYJPY):4.75ー5.05

今週のレビュー(5/27−5/31)

今週のトルコリラ円相場(TRYJPY)は、週初4.87円で寄り付いた後、早々に週間高値4.91円まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(1)トルコ5月設備稼働率(結果76.3%、前回76.7%)の冴えない結果や、(2)トルコ5月景気動向指数(結果102.4、前回103.5)の冴えない結果、(3)トルコ5月経済信頼感(結果98.2、前回99.0)の冴えない結果、(4)ドル円相場の急反落(ドル円が157.79から156.38まで急反落→トルコリラ円連れ安)が重石となり、週後半にかけて、週間安値4.83円まで下落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、(5)トルコ1ー3月期GDP(結果+2.4%、予想+1.6%)の市場予想を上回る結果や、(6)ドル円相場の持ち直し(ドル円が156.38から157円台前半へと急反発→トルコリラ円連れ高)が支えとなり、本稿執筆時点(日本時間6/1午前1時00分現在)では、4.88円前後で推移しております。尚、今週はエルドアン大統領による「インフレ率は5月をピークに今年下半期にある程度低下する」との発言や、シムシェキ財務相による「9月時点でインフレ率が40%台になる可能性がある」との発言が見られましたが、市場の反応は限られました。

来週の見通し(6/3−6/7)

トルコリラの対円相場は底堅い動きが続いています。日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側で推移していることや、強い買いシグナルを示唆する「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(目先は4/29に記録した高値4.92円を突破できるか否かに注目)。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)トルコリラと日本円の金利差に着目した円キャリートレードの長期化期待や、(2)トルコ中銀による根強い追加利上げ観測(トルコ中銀カラハン総裁は5/14に「インフレ率を引き下げるために必要なことは何でもする」と発言。先週のトルコ中銀会合でも「インフレの大幅かつ持続的な悪化が予想される場合、金融政策スタンスは引き締められるだろう」との声明文あり)、

(3)外国人投資家によるトルコアセットへの資金流入期待(トルコ政府・トルコ中銀による政策転換を好感する形で外国人投資家による資金流入が活発化。フィッチやS&Pによる格上げも後押し)、(4)日本政府・日銀による為替介入警戒感の後退(イエレン米財務長官は日本の為替介入を牽制→余程強い円売り圧力が出てこない限り、日本政府・日銀は為替介入に踏み切りづらい)など、トルコリラ円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、トルコリラ円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。尚、来週6/3に予定されているトルコ5月消費者物価指数や、トルコ5月生産者物価指数に注目が集まります(市場予想を上回る場合には、トルコ中銀による追加利上げ観測再燃→トルコリラ買いの経路で、トルコリラ円相場に強い上昇圧力をもたらす可能性あり)。

来週の予想レンジ(TRYJPY):4.75ー5.05

注:ポイント要約は編集部

『底堅い動きが継続中。来週はトルコのインフレ指標に注目』

トルコリラ円日足

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