トルコリラ円見通し ドル円を見ながらの展開続く、4.85円近辺でしっかり(24/5/22)

トルコリラ円の5月21日は概ね4.86円から4.82円の取引レンジ、22日早朝の終値は4.84円で前日と変わらなかった。

トルコリラ円見通し ドル円を見ながらの展開続く、4.85円近辺でしっかり(24/5/22)

ドル円を見ながらの展開続く、4.85円近辺でしっかり

〇トルコ円、1ドル32リラを挟んだ小動き続けるドル/トルコリラの騰落追いかける
〇ドル円反騰を見て5/20深夜に4.85へ上昇、5/21昼過ぎと夜に4.86を付けた後も4.85挟み高止まり
〇4.86を超えから一段高へ進む場合は、5円を目指す可能性高まる
〇FOMC議事要旨公開後や介入警戒感等でドル円下落の場合、下落期入りとなる可能性も
〇対ドル、5/21は概ね32.24から31.97の取引レンジ、5/22早朝の終値は32.12
〇当面は5/23のトルコ中銀政策金利発表に注目集まる
〇4.83を上回るうちは一段高余地ありとし、4.86超えからは4.88前後への上昇を想定
〇4.83割れからは戻り一巡後の下落期入りとみて4.80前後への下落を想定

【概況】

トルコリラ円の5月21日は概ね4.86円から4.82円の取引レンジ、22日早朝の終値は4.84円で前日と変わらなかった。
ドル/トルコリラが1ドル32リラを挟んだ小動きを続けているため、トルコリラ円はドル円の騰落を追いかけている。
ドル円は5月15日夜の米4月CPI鈍化をきっかけとした米長期債利回りの大幅低下により5月14日夜高値156.75円から16日午前安値153.60円へ急落したが、当面のドル売り円買い材料通過で買い戻され、米長期債利回りが連騰で15日の急低下幅を解消する上昇を見せたために5月21日午後には156.54円まで切り返した。5月14日高値には届かずに21日深夜に155.84円までいったん下げる等戻り一巡感も見られるところだが、注目される23日未明のFOMC議事要旨公開から一段高へ進むのか戻り一巡による下落期へ向かうのか試されるところだ。

トルコリラ円は5月14日高値4.86円から16日午前安値4.76円へ反落し、ドル円の反騰を見て20日深夜に4.85円へ上昇し、21日昼過ぎと夜に4.86円を付けて5月14日高値と並んだ。その後も4.85円を挟んで高止まりしており、4.86円を超えから一段高へ進む場合には5円を目指す可能性も高まると思われるが、FOMC議事要旨公開後や市場介入ないし介入警戒感でドル円が下落に転じる場合には5月14日高値とのダブルトップ形成で戻り一巡となり下落期入りとなる可能性も抱えている。

【ドル/トルコリラは32リラを挟んだ揉み合い続く、終値は32リラ台】

ドル/トルコリラの5月21日は概ね32.24リラから31.97リラの取引レンジ、22日早朝の終値は32.12リラで前日終値32.13リラから0.01リラのドル安リラ高だった。
4月12日に33.03リラへ取引時間中の史上最安値を更新し、終値ベースでは4月24日終値32.54リラを史上最安値としてからドル安リラ高基調に入ったが、徐々に日々の安値を切り下げて5月9日以降は繰り返し31.90リラ台の高値を付けているものの5月14日高値31.89リラの後は高値更新へ進めず、日足の終値ベースでは5月21日終値32.12リラでこの間の最高値をわずかに更新したものの32リラ台を抜け出せずにいる。
リラの歴史的な暴落商状が落ち着いて底固さがみられるものの、3月31日のトルコ統一地方選での与党大敗を好感したリラ買いで付けた4月1日高値31.36リラを超えない範囲であり、中長期的には大幅下落一服でリラがやや買い戻し優勢の動きをとっているという印象に留まる。

当面は5月23日のトルコ中銀政策金利発表に注目が集まるが市場の事前予想は政策金利据え置きで一致している。トルコ中銀は4月に政策金利の週間レポレートを50%で据え置いた上でインフレ高進が続くうちは引き締めを継続するとし、年末にかけてインフレが収まってゆくとの楽観的な見通しを示している。予想外に追加利上げを決定する場合はサプライズ型のリラ高を招く可能性もあり得るが、予想通りの据え置きなら市場の反応は限定的なものに留まると思われる。

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

【60分足 一目均衡表・サイクル分析】

トルコリラ円の概ね3日から5日周期の底打ちサイクルでは、5月14日午後高値をサイクルトップとした弱気サイクル入りとしてボトム形成期を16日午前から17日午前にかけての間と想定し、4.82円超えから強気サイクル入りとしていたが、16日夜の上昇で4.82円を超えたため17日午前時点では16日午前安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りとして17日午後から21日午後にかけての間への上昇を想定した。
5月21日午後へ高値を切り上げたところから上げ渋りに入っているため、5月21日午後高値を超える場合は新たな強気サイクル入りとするのを妥当とみて5月21日午後高値を直近のサイクルトップとし、高値更新へ進めないうちは22日の日中から23日午前にかけての間への下落を想定する。21日午後高値超えからは新たな強気サイクル入りとして24日午前から28日午前」にかけての間への上昇を想定する。

60分足の一目均衡表では5月21日深夜への下落時に遅行スパンが悪化したが先行スパンを上回る状況は維持されているので、先行スパンからの転落を回避する内は上昇余地ありとして遅行スパン好転中の高値試し優先とするが、先行スパンから転落する場合は下げ足が速まるとみて遅行スパン悪化中の安値試し優先とする。先行スパンから転落した状況が続く場合には遅行スパンが一時的に好転してもその後に悪化するところから一段安へ進みやすいと注意する。

60分足の相対力指数は5月21日午後と夜に4.86円を付けたところで指数のピークが切り下がる弱気逆行がみられて50ポイントをいったん割り込んだため40ポイント割れからは20ポイント台への低下を想定する。ただし、60ポイント超えからは上昇再開から一段高へ進むとみて70ポイント前後を目指すとみる。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、4.83円を下値支持線、4.86円を上値抵抗線とする。
(2)4.83円を上回るうちは一段高余地ありとし、4.86円超えからは4.88円前後への上昇を想定する。4.88円以上は反落警戒とするが、4.84円を上回っての推移なら23日も高値試しへ向かいやすいとみる。
(3)4.83円割れからは戻り一巡後の下落期入りとみて4.80円前後への下落を想定する、4.80円前後は反騰注意とするが、4.83円以下での推移なら23日も続落しやすいとみる。

【当面の主な予定】

5月23日
 16:00 5月 消費者信頼感指数 (4月 80.5)
 20:00 トルコ中銀 政策金利 (現行 50.00%、予想 50.00%)
 20:30 週次 外貨準備高 グロス 5月17日時点 (5月10日時点 742.0億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高 ネット 5月17日時点 (5月10日時点 308.7億ドル)
5月24日
 17:00 4月 海外観光客数 前年同月比 (3月 15.65%)
5月27日
 16:00 5月 製造業景況感 (4月 106.1)
 16:00 5月 設備稼働率 (4月 76.7%)
5月30日
 16:00 4月 貿易収支確報 (3月 -73.4億ドル)
 20:30 週次 外貨準備高 5月24日時点
5月31日
 16:00 1-3月期 GDP 前期比 (10-12月 1.0%)
 16:00 1-3月期 GDP 前年同期比 (10-12月 4.0%)


注:ポイント要約は編集部

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