南アランドWeekly 政治不安や中東情勢の緊迫化など外部環境に振らされる展開に(24/4/22)

先週のランドは、中東情勢の緊迫化などが影響して週末にかけては、一時8.0円台を割り込む場面も見られた。

南アランドWeekly 政治不安や中東情勢の緊迫化など外部環境に振らされる展開に(24/4/22)

政治不安や中東情勢の緊迫化など外部環境に振らされる展開に

【先週の南アフリカ・ランド】

先週のランドは、中東情勢の緊迫化などが影響して週末にかけては、一時8.0円台を割り込む場面も見られた。

週初から南アフリカの主要株価指数のヨハネスブルグ40及びFTSE South Africaが急落し、両指数は週間ベースでは3%ほど下落する展開となり、ランドも軟調推移となった。17日に発表された3月消費者物価指数(CPI)は、コア含めやや市場予想を下回る結果となったが、ランドへの影響は限定的となった。

市場では、米金利引き下げ観測の後退に伴うマネーの変調などが嫌気されて、日米株価指数は下落。週末には、イランとイスラエル間の報復に伴う中東情勢の緊迫化を受けて、ドルと安全資産である円が買われる展開に。ランドは急落し、一時8.0円台を割り込む場面もみられた。

ランド・円(東京時間:4月15日―4月19日)※Investing.comの日足を参照
始値:8.1267円
高値:8.1866円
安値:7.9283円
終値:8.0752円 

【先週と今週の重要指標】※時間は東京時間

4月17日
17時00分、3月CPI(前年比)、前回:5.6%、市場予想:5.4%、結果:5.3%
17時00分、3月CPI(前月比)、前回:1.0%、市場予想:0.9%、結果:0.8%
17時00分、3月CPI(コア)(前年比)、前回:5.0%、市場予想:4.9%、結果:4.9%
17時00分、3月CPI(コア)(前月比)、前回:1.2%、市場予想:0.8%、結果:0.7%
20時00分、2月小売売上高(前年比)、前回:−2.0%、市場予想:−1.3%、結果:−0.8%
20時00分、2月小売売上高(前月比)、前回:−3.2%、市場予想:1.2%、結果:0.4%
4月23日
16時00分、2月先行指標、前回:110.8
4月25日
18時30分、3月PPI(前年比)、前回:4.5%、市場予想:4.6%
18時30分、3月PPI(前月比)、前回:0.5%、市場予想:1.1%

※予定は変更することがございます。

【今週の見通し】

今週のランドは、南アフリカ経済よりも、中東情勢や日本当局による円買い介入の有無、米金利動向など外部環境に振らされる展開となり、短期的な調整入りを見極める地合いとなりそうだ。

先週の3月CPI同様、今週の3月PPIも重要な経済指標だが、イラン・イスラエル間の報復合戦がエスカレートすると、新興国を中心にリスクマネーの逆流が発生するだろう。地政学リスクが高まった際のワンパターンだが、中東情勢の緊迫化はランドの売り要因となる。

東京時間21日20時時点で、イスラエルは公式発表をしておらず、イランは国営テレビによる「3機のドローンを破壊」報道や、「ドローンによる攻撃だが、被害は無く死傷者もいない」とのアブドラヒアン外務大臣のコメントをイランメディアが報じた程度に留まっている。今のところ双方ともに全面戦争に対する抑制的な反応を示しているが、予断を許さない状況は変わらない。

南アフリカは、こうした中東情勢の緊迫化に、5月29日の総選挙に伴う政治不安ものしかかっていることで、積極的なランド買いは手控えられよう。また、日本当局による円買い介入はいつ入ってもおかしくない水準(ドル・円)であることも乱高下の要因となる。

テクニカルでは、日足の一目均衡表の転換線が下向きとなっており、基準線水準の攻防を迎えている。遅行スパンはまだ実線より上を推移しているが、昨年11月以来となる8.3円台手前で失速したことで短期的には調整入りか。先週末は、50日移動平均線が位置する水準で長い下影(下ヒゲ)を残した。この下影で、短期的な調整が一巡したか確認する週となろう。

政治不安や中東情勢の緊迫化など外部環境に振らされる展開に

南アフリカランド円日足

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