ECB量的緩和延長でユーロ売り規模は縮小
ECB予想外の期間での量的緩和延長を市場は好感
注目のECB理事会では3月までの現在の債券の買い入れ継続と4月以降12月までの買い入れ額縮小の上での期間延長が決まりました。英国のEU離脱、イタリアの政局不安と銀行問題や、トランプ氏の就任前で各種政策の現実的な落とし所の見極めがつかない等政治的に不安定な現時点ではテーパリング的な動きは避けるものと思われていただけに、市場は驚きをもってこれを受け入れ、ユーロは一時急上昇、乱高下の後下落し対ドルで1.06を一時割り込むユーロ売りの動きとなりました。
欧米株全面高、ドル円は114円(訂正×104円)台回復
他の地域に比べてドイツを中心とする欧州はインフレに対して敏感な地域とは言われているものの、政治状況に加え経済の回復もいまだ弱いこの時期の緩和規模縮小公表を疑問視する声も上がっています。
ただし、ドラギ総裁は記者会見でデフレリスクの大幅後退を減額の理由とし、今回の減額をテーパリングではないと強調、量的緩和はオープンエンドであり、必要に応じて債券買い入れ額を再度拡大したり期間を延長したりすることも明言したことから、最終的には金額の減少よりも予想以上の期間の伸びに安心感が広がりました。
欧米株式市場はほぼ全面高となり、NYダウは四日連続の史上最高値更新、19,614ドルで引けています。ドル円もECBの発表後トランプ相場継続の動きにドル買いが強まり114円台を回復、114.38をつけた後、114円台前半での取引。
日本株も上昇予想、午前中の中国物価指数に注目
年内残す大きなイベントはFOMCのみとなった中で、トランプユーフォリアが止まりません。欧米株の上昇を受け本日も日本株の上昇が期待されます。ドル円も底堅い動きが予想され、再度上値を試す動きも見られる可能性があります。
本日は10:30に中国の11月CPI、PPIの発表があります。
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