当面のリスクイベント終了で相場再開か
ドル円一旦底打ち
週明けの東京市場ではイタリアの憲法改正にかかわる国民投票が早々に決着、8時30分前にはレンツォ首相が敗北宣言と辞意を表明、ドル円は否決優勢が伝えられた8時前後に安値112.88をつけました。日経平均株価は円高を受けマイナス圏で推移一時は前日比200円近くまで下げ幅を拡大しましたが、ドル円が下げ止まったことから下げ幅を縮小して151円安の18274円で終了しています。
週末の米雇用統計は時給が悪化したものの失業率が低下するなど今月の利上げを否定するような内容ではなく、今朝のイタリア国民投票結果は予想通り憲法改正が否決されましたが、すぐに金融危機になるものでもなく、夕刻イタリアの株価指数は時折プラス圏に浮上している状況です。またオーストリアでは極右候補者が退けられ、世界的に台頭しつつあるとされるポピュリズムに一矢報いた形となりました。
リスクイベント終了後は原油高が残りトランプ相場と再び向き合う
これで先週のOPEC総会以来続いた、結果の想像がつかない恐怖のイベントは終了。
イベント前からの違いはといえば、手元に残ったOPECの減産合意による原油先物相場の52ドル近辺への上昇と、どの国も米国のような愚かな判断をするわけではないという安堵感、諦めと裏腹のイタリアの先行きへの一抹の不安といったところでしょうか。
12月13-14日に予定されている米FOMCでの利上げ確率は92%前後と先週よりやや低下したとはいえ、今回のFOMCは利上げの確認とイエレン議長の記者会見内容拝聴イベントとなりそうであまり大きなリスクが潜む感じがしない現状、市場は再び現在我々が直面している巨大な消化不良材料「トランプ大統領」の1月20日就任に向けての相場の模索に戻ることなりそうです。
「トランプユーフォリア」今しばらくの延長なるか
ドル円はすでにイタリアレンツィ首相の敗北宣言直前につけた112.88の本日安値から1円以上上昇、日経平均先物を含む各国の株価指数先物も海外時間に入りほぼ全面高となっており、どうやら市場は今しばらく「トランプユーフォリア」を延長したがっているように見えます。
今晩は0:00にISM非製造業指数の発表があります。
再びドル円が114円を固めて115円を目指す展開となるのか、欧米の株価はプラス圏を維持できるのか、そのあたりが当面の相場の方向性を占うポイントとなりそうです。
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.04.26
東京市場のドルは156円台乗せ、海外時間では157円台乗せを試す展開に(24/4/26)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀会合の結果が、想定線で「タカ派」な内容が確認できなかったことで円安が加速し、156円台に突入した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.04.26
ドル円 日銀会合経て円安加速、介入催促相場の様相(4/26夕)
東京市場はドルが続伸し156円台。しかし、市場で関心を集めている円買い介入は依然として観測されていない。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.04.26
NZドルWeekly 豪ドルにつられ反発、2月高値93円56銭突破を試す展開に(24/4/26)
今週のNZドルは、経済的なつながりのオーストラリアの強い経済指標につられ、上昇基調を強める展開となった。
-
日本円(JPY)の記事
Edited by:編集人K
2016.12.06
伊国民投票の結果を市場は瞬間吸収(2016年12月6日)
昨日のイタリアの国民投票での憲法改正否決の影響を金融市場は概ね吸収し、欧米市場で株価は堅調に推移、
-
日本円(JPY)の記事
Edited by:編集人K
2016.12.02
イベント前にポジション調整の動き(2016年12月2日)
OPEC減産合意後も原油先物価格は上昇を続け、ISM製造業指数等の指標も好調。米十年物国債の金利は一時2.49%をつけるなど、
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。