短期は下値リスク点灯中。中期は強気維持。87.50以下越週で中期トレンドも変化。
12/14に発表されたNZ第3四半期GDPは前期比▼0.3%、前年同期比で▼0.6%といずれもプラス圏の市場予想からマイナスに転じました。為替市場ではこれを受けてNZドルが対米ドル、対円で売られる場面がありましたが、前日のFOMC終了後の記者会見でパウエルFRB議長が「利下げのタイミングを協議した」とコメントしたことや、メンバーの金利見通しも24年に複数回の利下げを予想していることが分かり、ドル全面安の流れとなる中で、NZドルは対米ドルで急伸、対円では円買いの動きが強いため続落しています。
チャートを見ると、日足は3/24に付けた80.44を基点として下値を切り上げて来た中期的なサポートラインを直近の日足(12/14)が若干下抜けた位置で終えており、新たな下落リスクが点灯中です。この日足の抵抗は88.20-30にありますが、これを上抜けて終えれば下抜けが“ダマシ”となった可能性を残します。但し、この場合でも短期トレンドがやや弱く、90円台にしっかり乗せて終えない限り、下値リスクがより高い状態です。日足の上値抵抗は88.20-30,89.10-20,89.60-70に、下値抵抗は88.00-10,87.60-70,87.00-10にあります。21日移動平均線は89.90に位置しており、上値を抑え込んでいます。また、120日線は88.18にあり、若干下抜けていますが、“ダマシ”の可能性を残した状態です。しかし、200日移動平均線は86.68にあり、中期トレンドは“NZ強気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は大陰線で終えており、単体では下値リスクが高いものです。週足の終値ベースでは週足の下値抵抗を守って終えましたが、大陰線の出現で週足の形状が一気に悪化しており、続落の可能性に注意が必要です。今週の週足ベースで見た下値抵抗は88.10-20にありますが、これを割り込んで越週した場合は下値リスクが点灯、87.50以下で越週した場合は新たな下落リスクが生じます。逆に88.30超えで越週すれば反発に転ずる可能性を残しますが、この場合でも90円台を回復して越週するまでは下値リスクがより高い状態です。週足の上値抵抗は、88.70-80,89.50-60,89.90-00に、下値抵抗は88.10-20,87.00-10,86.10-20にあります。31週、62週移動平均線は87.80と85.97に位置しており、中期トレンドは“NZ強気”の流れを維持していますが、88円割れで越週した場合は下値リスクが点灯、87.50以下で越週した場合は中期トレンドの変化に要注意。
12/14現在、31週移動平均線は87.80に、62週線も85.97にあり、中期トレンドをサポート中。
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