オーストラリアドル週報(2023年12月第2週)

豪ドルは対円で96円台から94円割れまで急落しましたが、対米ドルでは堅調に推移しています。

オーストラリアドル週報(2023年12月第2週)

豪ドル/円、95円割れ越週で中期も下値リスク点灯。94円割れ越週で一段下げ。

12/5、豪州準備銀行は市場の予想通り政策金利(キャッシュ・レート)を4.35%に据え置きました。声明の内容も前回と変わりありませんでしたが、材料出尽くしで豪ドルは対米ドル、対円で売りが優勢となりました。翌6日に発表された豪第3四半期GDPは、前期比+0.2%、前年同期比で+1.8%といずれも市場予想を下回り、豪ドルは対米ドル、対円で小幅続落しました。為替市場では7日、植田日銀総裁の「年末から来年にかけては一段とチャレンジになる」との発言を受けて金融政策変更が当初の予想より早まるとの見方が台頭し、円が全通貨に対して急騰し、豪ドルは対円で96円台から94円割れまで急落しましたが、対米ドルでは堅調に推移しています。

チャートを見ると、日足は10/3に付けた93.00を基点とする短期的なサポートラインを直近の大陰線(12/7)が下抜けて終えており、短期トレンドが変化しています。また、3月に付けた86.06を基点とするやや中期的なサポートラインも若干下抜けて終えており、中期的なトレンドにも下値リスクが点灯しています。96円台を回復して終えれば“ダマシ”となる可能性がありますが、現状は下値リスクがより高い状態です。日足の上値抵抗は95.10-20,95.60-70,96.20-30に、下値抵抗は94.30-40,94.00-10,93.50-60,93.10-20にあります。21日、120日移動平均線は97.37と95.33に位置しており、この下に入り込んで短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入りましたが、200日移動平均線は93.52に位置しており、中期トレンドをサポート中です。

一方直近の週足は小陰線で終え小反落して越週し、下値を切り上げる流れを維持しましたが、今週は7日の植田総裁発言に急落し、12月8日現在、3月に付けた86.06を基点とするサポートラインを若干下抜けた位置で推移しており、下値リスクが点灯中です。短期トレンドは96円台を回復して越週すれば“ニュートラル”な状態に戻しますが、97.80超えで越週するまでは下値リスクを残します。週足の上値抵抗は95.90-00,96.30-40,97.70-80に、下値抵抗は95.00-10,94.20-30,93.00-10,92.50-30にあります。92円を割り込んで越週した場合は90円方向への一段の下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は94.84と92.99にあり、中期トレンドをサポート中です。

豪ドル/円、95円割れ越週で中期も下値リスク点灯。94円割れ越週で一段下げ。

12/7現在、31週移動平均線は94.84に、62週線は92.99にあり、中期トレンドをサポート中。

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