ランド円レポート月曜版(23/11/14)

ランド円もやや上値が重い展開となりました。

ランド円レポート月曜版(23/11/14)

ランド円レポート月曜版

〇先週のランド円、安値8.03レベル、高値8.21レベルと、予想レンジ内で狭い値幅での取引にとどまる
〇ドルランドもドル高・ランド安とランドの売りが目立ち、結果としてランド円もやや上値が重い展開
〇週初にフィッチが、財政見通しが実現しない可能性があると警告したことが悪材料に
〇今週の米国CPI・PPIの発表や、米国の引き締め長期化に繋がる発言には要注意
〇今週は8.00をサポートに8.20をレジスタンスとする週を見る

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「10月安値から上昇チャンネル上限が8.24レベルまでであること、8.0円の大台を上抜けたことから、8.00レベルをサポートに、8.25レベルをレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは、安値が8.03レベル、高値が8.21レベルと、予想レンジ内で狭い値幅での取引にとどまっていました。

先週のランド円は、ドル円が週を通じて円安の動きとなる中で、ドルランドもまたドル高・ランド安とランドの売りが目立ったことで結果としてランド円もやや上値が重い展開となりました。ドルが全般に強かったことに加え、ランドの売り材料としては週初6日にフィッチが、政府債務の見通しは自社の予測と一致しているものの、公共部門の賃金上昇が継続していることから財政見通しが実現しない可能性があると警告したことでしょうか。

その後ランドは上値を抑えられ、週後半はドル円よりもドルランドでのドル買いが強まったことでランド円は失速することとなりました。最近のFRB関係者によるタカ派な発言も新興国通貨にとっては併せて悪材料になったと言えます。

今週はこのFRB関係者の見通しが変化するのかどうか、米国CPI・PPIの発表やFRB関係者の講演が続きます。もしCPIが予想以上に弱い結果となればトーンダウンする可能性もあるでしょうが、よほど弱い数字でない限りおそらく前週までと同様にタカ派的な発言が出てくる可能性の方が高いでしょう。引き続き米国の引き締め長期化に繋がる発言には注意が必要そうです。

それ以外には特に目立った材料もありませんので、テクニカルな観点から見てみます。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円レポート月曜版

引き続き10月安値からの平行上昇チャンネルが良く効いていて、先週初もフィッチによる悪材料が出たとはいえ、チャンネル上限で反落する動きとなりました。今週もこの平行チャンネルの中での動きを考えることとなりますが、上値については先週高値がレジスタンスになると見てよさそうです。

いっぽうでサポートは週後半にサポートラインが大台8円と一致する水準まで上がってきますので、いったんは大台がサポートになると見てよいでしょう。今週は8.00円をサポートに8.20円をレジスタンスとする週を見ておきます。



注:ポイント要約は編集部

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