トランプ安倍会談、議会証言控え様子見
日銀が突然の「指し値オペ」一時市場混乱
本日の東京市場では時間は不明ながら本日の米国時間に行われる予定の安倍首相とトランプ氏の会談や、選挙後初の公の場での発言となるイエレンFRB議長の議会証言を控え様子見気分の強い動きとなりました。
ドル円は昨晩直近の高値109.76をつけた後は、ここまでのドルや株の急激な上昇への警戒感やポジション調整の動きに押され108円台に反落、朝方は108円台後半での取引で始まりましたが、本日の午前中に日銀がイールドカーブコントロールによる新金融政策導入後初の国債指し値オペを2年と5年で実施、突然の固定金利オペに、ドル円は瞬間的に108.56と109.27の間を行き来する値動きの荒い展開となりました。
日銀の指値の水準は2年が-0.09%、5年で-0.04%、通知後長期債の利回りが各タームとも大幅に低下したこともあり、市場実勢より高い利回りでの入札となったため応札はありませんでした。
トランプ氏の当選後急上昇している米国長金利につられて最近日本の長期金利が上昇していることをよしとしない日銀の意思表示と考えられ、かつ、期間も予想外の中期のところであったため市場ではサプライズであったとともに日銀の意志の強さが確認された形となりました。
日経平均ほぼ昨日と同値で終了
日経平均も同様に方向感なく前日比わずか42銭高の17,682円で終了、今晩の二つの重要イベントを待つ構えです。
昨晩は欧米の株価も下落に転じたところが多く、全体的に小休止ムードですが、現段階では首相がトランプ氏との会談を無難にこなし前向きな発言が出てくる可能性も高いものと思われ、イエレン議長も大きく12月利上げの線をはずすとも考えにくいことから、結果に番狂わせがなければ再びドル円は110円を目指す展開となるものと思われます。
会談は象徴的なものに終始か、トランプ氏サイドには混乱も?
安倍−トランプ会談に関しては主要国で真っ先に会談の場を設定できたことは、新政権の日本重視の姿勢とも見られ、選挙戦時の日本に対する言動への不安を払拭するためには象徴的なものとはなりそうです。ただし、TPP、安全保障などに関して今回突っ込んだ議論がされるとは思えませんので基本は現実的な対応は先送りの状態が継続することになりそうです。
一方で現時点でも会談の時間や場所がはっきり伝わらないなどややトランプ氏サイドに混乱も見られることから、やはりふたを開けてみるまでは不透明な部分も多くあります。
今晩はそれ以外に22:30に住宅着工件数、と消費者物価指数の発表があり注目されます。
消費者物価指数は前月比+0.4%の市場予想で、前回+0.3%より心持ち物価上昇速度が加速する見通しとなっています。
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