豪州7月消費者物価指数の予想(23/8/29)

日本時間2023年8月30日10時30分に発表予定です。

豪州7月消費者物価指数の予想(23/8/29)

豪州7月消費者物価指数の予想

今回発表予想

今回発表予想

(8月28日7時30分現在)



明朝、豪州の7月消費者物価指数(CPI)が発表されます。
前回6月は前年比+5.4%となり、予想通りの結果になりました。今回7月も前年比+5.2%となり、インフレは順調に軟化する予想となっています。今月1日の豪州中銀金融政策ではOCRを4.1%に据え置きました。次回は9月5日に金融政策会合が予定されており、明日のCPIが議論材料になります。

その8月初の中銀金融政策の記者発表要旨内で、「…最近のデータはインフレを予想する期間で2〜3%に戻ることや生産や雇用は増加することと整合的である。しかしながら、大きな不確実性がある。サービス価格インフレは海外では驚くほどにしつこいものであり、同様なことが豪州内でも起きる可能性がある。また、金融政策執行の遅効性(ラグ)や企業の価格に関する意思決定や賃金が、労働市場がタイトなままである時期に経済の減速に対してどのように反応するかに関する不確実性もある。家計消費の見通しもまた不確実性の継続的な要因である」としており、不確実性は残っているものの、中銀見通しのインフレに沿って下がっていく予想を崩していません。但し、8月15日公表の議事要旨内ではOCRを引き上げるよりも据え置くとの議論が強かったので、7月に続き据え置きを決定した経緯があるので、中銀内でも今後のデータ次第では利上げの可能性もあり得そうです。一方の米国はインフレ沈静化に向けてまだ利上げ継続方向で、新規の指標次第で据え置くかの判断をすることになっているので、現状では米豪の政策金利格差は継続することになります。

(1)消費者物価指数の前年比推移

(1)消費者物価指数の前年比推移

赤は8月時中銀の12月インフレ予想4.25%
緑は同2024年6月予想3.50%
青の矢印は今回発表分


上図(1)をみると、昨年12月の8.4%をピークに6月には5.4%でしたので、半年で3%の下落になっています。8月に公表された中銀の今年第4四半期CPIは4.25%となり、5月時予想の4.50%から下方修正された見通しになっています。第2四半期CPIは中銀予想通りの6.0%でしたので、下半期に1.75%のインフレ低下を見込むことになります。
7月末時点でのエコノミトス予想では年内にはまだ1回(0.25%)程度の利上げ予想が多いので、上半期ほどのインフレ低下をみていない状況となっています。

(2)CPI前年比(青)と政策金利推移(オレンジ)の比較

(2)CPI前年比(青)と政策金利推移(オレンジ)の比較

青の矢印が今回発表分


上図(2)を見ると、中銀は8月の金融政策でOCRを据え置きました。CPIと政策金利の両者はかなりの接近をみていますので、中銀の様子見判断は頷けるところです。

下図は豪ドル米ドルの週足チャートです。
2021年3月1日週高値からの抵抗線A(=0.7240)と2022年4月4日週高値からの抵抗線B(=0.6830)で豪ドル安が継続しています。直近は昨年10月10日週底値からのサポートC(=0.6580)を3週前に下抜け、現在は底値を結んだサポートD(=0.6350)でかろうじて底割れを守られています。上値はC以上に回復しない限りは下値トライ継続で、もしDを切れた場合はCの起点方向(0.6170)への流れになりそうです。尚、BとCは平行ではなく、小幅に縮小する下降ウェッジを形成しています。日々の動きはシカゴポジション400をご参照願います。
明日のCPIで5%未満ならDを試す流れ、予想レンジ上限ならCまで戻れるかを試す流れになりそうです。

(2)CPI前年比(青)と政策金利推移(オレンジ)の比較 2枚目の画像

(8月29日9:20、1豪ドル=0.6432米ドル)  

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