豪ドル/円、短期は強気を維持。82円が壁となる可能性にも注意。
オーストラリア経済は、緩やかな拡大基調を辿っており、内需、公共需要、安定的な労働市場にも支えられて消費も堅調ですが、外的要因による相場の急変には引き続き注意が必要です。米大統領選が予想外の結果となったことでリスク回避的な動きから11/9のアジア市場で一時76円台まで急落した豪ドル相場ですが、トランプ新大統領への期待感もあって一夜明けて見れば80円台後半までのV字型の急反発となりました。
チャートを見ると、11/9の日足は下ヒゲが4円余りもある陰線が出ており、76円台から大きく値を戻して引けています。80円台半ば超えで終えたことにより、短期トレンドは豪ドル強気に戻しましたが、日足の形状が安定しておらず、下値リスクを残した形となっています。また、この急反発で既に大きな上昇エネルギーを吐き出しており、続伸に繋げても81〜82円の上値抵抗を抜け切れずに反落する可能性にも注意が必要でしょう。
一方で下値も、76〜77円ゾーンの中期的な下値抵抗に跳ね返されており、77円割れで終えない限り、下値余地もまた広がり難い状態です。日足の上値抵抗は81.30-40、81.90-00に、下値抵抗は79.20-30、78.00-10にあります。21日移動平均線は79.61にあり、短期トレンドは豪ドル強気の状態ですが、78円台を守りきれずに終えた場合は下値リスクが点灯、77円割れでトレンドが変化します。
一方直近の週足は、小陰線が出ており単体では下げ余力の強いものではありませんが、下値を切り上げる流れを維持して越週しています。今週は、米大統領選の予想外の結果を受けてアジア市場で急落後、76円台の中期的な下値抵抗に跳ね返されて反転、上昇に転じており、週足ベースで80円台を守っている限り、豪ドル強気の流れに変化が生じません。一方で、2014年11月に付けた102.84を起点として上値を切り下げる流れには変化が認められず、この上値抵抗が82.00-10あることから、引き続き82円が壁となる可能性にも注意が必要です。週足の下値抵抗は77.80-00にあります。31週移動平均線は78.69にあり、中期トレンドは強気に転じ始めていますが、62週線は81.98にあり、強い上値抵抗として働く可能性があります。
豪ドル/円【週足】:(11/10現在31週移動平均線は78.69にあり、これを若干上抜けた状態だが、62週線は81.98にあり、長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりない)
オーダー/ポジション状況
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