アメリカ6月貿易収支の予想
本日21時半に米国6月貿易収支が発表されます。
前回は予想通りになりました。今回6月予想は▼650億ドルで前月よりも赤字額減少になっています。既発の6月商品貿易収支(下図@の灰色折れ線)は▼878億ドルで、4月▼971億ドル、5月▼919億ドルから赤字額が減少となっているので、今回の予想数値も妥当な水準といえます。
因みに6月商品貿易(下図@の灰色折れ線)の赤字縮小は、前月比で輸出が4億ドル増に対し、輸入は36億ドル減になっています。外需の落ち込みによる赤字縮小です。下図@の青の矢印が今回発表予定になっていますが、黄色の折れ線に絡み赤のラインをみても昨年3月が赤字をピークにして、一貫して赤字が縮小していることが解ります。
下図Aは財+サービスの輸出入を示していますが、オレンジの輸入は緩やかながらも下降トレンドで、青の輸出は更に大きな下降トレンドになっています。先週豪州の貿易収支が発表され、黒字幅は予想をやや上回ったものの、黒字幅は大きく減らしており、かつ6月の輸出は前月比▼1.7%、輸入は同▼4%となっています。米国も合わせてみると、世界的な貿易取引量の縮小が始まっていると思われます。
今回予想
(2023年8月8日7:30現在)
@5月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支
黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国
オレンジ:対日
上図の青の棒グラフは対中の赤字推移を示しています。ここ数ヶ月は小幅の赤字額拡大がみられますが、やはり昨年3月の最大赤字額からは大きく減っていることが見えます。中国経済の先行き動向は依然として不透明なので、貿易量拡大の見込みは薄いと思われます。
A月別輸出入額
(2023年5月迄:単位億ドル)
下図はユーロドルの日足チャートです。今年3月15日底値からのサポートA(=1.0745)と
そこから平行に上げたB(=1.1260)、更に4月13日、14日、7月19日高値を結んだC(=1.1322)でユーロ高トレンドを形成しています。
このレンジ内で、5月31日底値からのサポートD(=1.0920)と7月18日高値からの抵抗線E(=1.1040)で収斂の極みを続けています。DとEのレンジは残り120ピップスになっています。下抜けた場合は横サポートのF(=1.0830〜40)、次いでAになります。上抜けの場合はまず1.11に抵抗線があり、越えればBとC方向狙いです。いずれにせよ日足はユーロ高ですので、買い場探しになっています。
今週は10日CPI、11日PPIが注目されます。まずは今日の数値で赤字縮小からドル買いになるか、景気鈍化懸念でドル売り材料になるかをみたいと思います。
(2023年8月8日10:00、1ユーロ=1.0992ドル)
オーダー/ポジション状況
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