米7月雇用統計の予想(23/8/4)

日本時間2023年8月4日21時30分に発表予定です。

米7月雇用統計の予想(23/8/4)

米7月雇用統計の予想

本日、7月の米雇用統計関連の数値が発表されます。前回6月は失業率が予想通り、非農業部門雇用者数(NFP)が予想を下回り、平均時給は改善しています。ドル円相場は発表前143円35銭付近で推移していましたが、発表後は悪化した非農業部門雇用者数(NFP)に反応してドル売りとなり、142円07銭のこの日安値を付けて142円23銭で引けました。その翌週は低下した物価指数などからFRBの年内2回利上げ観測が低下し、金曜日に137円25銭の直近底値を付けました。
さて、今回7月の数値は失業率、非農業部門雇用者数(NFP)が前月と横這い予想、平均時給の年率はやや低下予想になっています。個別ではまず失業率ですが、6月時FRBの2023年末予想が4.1%(3月時4.5%から大幅な改善修正)ですので、まだ雇用は堅調推移と言えそうです。8月以降は毎月0.1%の悪化でFRBの予想通りになりますが、9月の経済見通しで再度上方修正の可能性もあり得ます。

非農業部門雇用者数(NFP)は前月とほぼ横這いですが、20.9万人増は悪い数値ではないと思います。2日発表の7月ADP社民間雇用者数は予想を大きく上回る32.4万人増(予想18.9万人、6月は49.7万人→45.5万人に小幅の下方修正)になりました。両者の過去1年間の増加数を見ると、昨年8月から今年7月迄の年間増加はADP社が2,858千人、今回NFPが予想通りになると3,222千人となり、その差は月平均3万人(364千人)程度で、公務員を含んでいるNFPを勘案すると妥当な予想と言えそうです。仮に今回ADP並みに予想レンジ上限の上振れが出ても年間では均されていくと思います。相場に対しては単発的なサプライズを注意します。
平均時給は、下図(1)を見ると、昨年3月の高値5.9%から下降トレンドを継続しています。最近数ヶ月は横這いとなる流れもありましたが、再度下落見込みになっています。黒いトレンドラインからは下回っている状態が継続しています。また6月のPCEコアは4.1%と大きく下落したので、やっと実質可処分所得の方が高くなり始めています。ここまでの利上げが奏功しているようです。

今回予想

今回予想

(8月4日7時30分現在)

(1)平均時給

(1)平均時給

(前年比)

(2)ご参考

(2)ご参考

昨年8月からADP社民間雇用者数の数値公表が再開されました。2021年以降のADP社とNFPを比較しています。数ヶ月前迄は、やや相関性が高くなっていましたが、ここ2ヶ月はADP社(オレンジ色)の大幅増になっています。


下図はドル円の日足チャートです。今週のISM製造業景況指数時に添付した週足チャートの138円40銭〜144円30銭の3角保合いは依然として継続しています。
日足では昨日重要なポイントをトライし、上抜けに失敗しました。6月30日高値からの抵抗線A(=143円55銭)を昨日は上ヒゲだけしか抜けず、寄り値143円34銭から大きな陰線引けになっています。

5月2日高値、29日高値、6月29日と30日高値を結んだ抵抗線B(=149円45銭)とそこから平行に下したラインC(=144円50銭)でドル高トレンドを形成しているので、ドル一段高をトライするにはまずはAを越えC内に入ることが必要になります。それまではAとその後のC付近である144円30銭〜50銭ゾーンが当面の抵抗線としての目途になります。流れはドル高ですので、今は買い場探しの中にいます。
最初のサポートは3月24日底値からのサポートD(=141円10銭)、次いで同じく3月24日からのサポートE(=138円60銭)になります。Aの抵抗線が効いたならば、まずはDまでの下押しがあるかを見たうえで買い場を探すことになりそうです。この手前の142円にも目先の横サポートがあります。
尚、今年1月16日底値からのサポートF(=134円60銭)がありドル高を支えています。

(2)ご参考 2枚目の画像

(2023年8月4日9:30、1ドル=142円69銭) 

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