豪州政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)の予想
明日8月1日火曜日、豪州中銀の政策金利が発表されます。
今回の予想は以下となっています。
豪州準備銀行(中銀)政策金利予想
(7月31日8時30分現在)
現行のOCR 4.10%を4.35%へ0.25%利上げ
(予想レンジは4.10%〜4.35%で、一部で据え置き予想)
(1)今回の中銀金融政策
前回の7月会合は従前の予想通りに据え置きとなりました。今回は以下の内容で利上げ実施が多く、一部では最後の利上げとみています。
@ 前回会合後の記者発表要旨内(下記から一部抜粋)で、「…今月の金利据え置きの決定は、委員会に、経済や経済見通しそれに関連する状況を評価する時間を与える。この決定を下すに際し、委員会は世界経済の進展、家計消費のトレンド、あるいはインフレや労働市場の見通しに十分注意を払うことになるだろう。委員会はインフレを目標に戻すために断固とした決意のままであり、それを達成するために必要なことを行うつもりである」としており、今後の利上げは経済指標次第としています。
A 先週第2四半期のCPIとPPIが出ましたが、年率ベースで前者は1Q・7.0%→2Q・6.0%で、まだ高止まりとなっており、一方後者は1Q・5.2%→2Q・3.9%となり、インフレが大きく軟化し、時間経過でCPIに波及する可能性が高くなっています。
B 労働市場に関しては7月20日発表の失業率は3.5%に改善し、就業者数も5・6月分の予想合計数が+3.25万人に対し、結果は+10.9万人と大幅に増加しており、今後の消費堅調乃至拡大が見込まれる結果になっています。
C 従い総需要を抑える意味で、利上げを実施し、将来的に下がる見込みの物価指数下落待ちの様相になっています。
D (2)のエコノミストの先行き見通しをみても、一部では4.6%までの利上げを見込んでいるものの、中央値では4.35%で打ち止め予想になっています。
E 以上から、利上げした場合に、次回以降の判断内容がどうなるか。万一、利上げを見送った場合は豪ドル売りに反応し易くなりますが、次回の利上げを示唆する内容があれば、買い戻しもでそうです。
(2)OCRの先行き見通し
上図はエコノミストのOCR見通しになっています。前回6月予想と比べて最大でも2回利上げで打ち止めとなり、レンジ上限が0.25%下がっています。中央値は変わっていないので、年内はこれまでの利上げがどのように経済に浸透していくのかをみるとの予想です。
(3)豪州と米国の政策金利推移
上図は、米・豪の政策金利差です。7月に米国が利上げ実施し拡大していた金利差は、今回豪州の利上げで縮小します。因みに昨年12月末で、米国4.375%、豪州3.1%でしたので、2023年の利上げ幅を見る限りでは、米国は1%上げ、豪州は1.25%上げ(今回利上げした場合)になります。
(4)豪州中銀記者発表要旨(2023年7月開催分)
(一部略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。(出所:豪州中銀HP)
豪ドル米ドルの相場はシカゴポジション396を御参照願います。現状の豪ドルは弱いので、次回会合で利上げを示唆する内容なしで据え置き決定した場合は売り材料になりそうです。
尚、次回会合は2023年9月5日(火曜日)に予定されています。
(7月31日13:45、1豪ドル=0.6675米ドル)
オーダー/ポジション状況
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