N$シカゴポジション(23/7/10)

先週締日までの4通貨は、豪ドルがショート増、NZドルは小幅ながらポジションをひっくり返し、円はドルロング積み増し、ユーロは引き続き様子見でした。

N$シカゴポジション(23/7/10)

シカゴポジション(CME)393

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。 

主要通貨ポジション(単位:枚)
(2023年7月3日現在の数値)

シカゴポジション(CME)393

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週締日までの4通貨は、豪ドルがこれまでの相場観を強めるショート増、NZドルは小幅ながらポジションをひっくり返し、円はドルロング積み増し、ユーロは引き続き様子見でした。
まずは豪ドルですが、3年前のパターンからやや外れ、戻りでショートを積み増してきました。明日の締日でもショート増なら、再度豪ドル先安観を維持します。先週は豪州中銀が金利据え置きを公表し、一方今月末のFOMCで利上げ必至の背景がありそうです。取り敢えず前回の相場推移であった終値ベースのパターンは底値@0.5960→A0.6440→B0.6280→C0.70越えを辿るかを念頭に置きます。今回は5月31日締日終値が@0.6517、6月20日がA0.6783(高値は16日の0.6901)、現在はBの段階が継続されており、A(今回では最低で終値0.6783、抜け確認でザラ場0.6901)を越えていけば、現在の0.66台半ばが押しの限界で、Cを目指すことになります。現状のシカゴはA越えをみていないことになります。NZドルは先行きの相場観を持っていない状態が続いていますが、少ないながらもポジションをひっくり返してきました。

オセアニア通貨で真逆のポジションを取った前回はNZドルの損切りになりました。今回もどちらの通貨に鞘寄せをするのかをみていきますが、その為にはNZドルロングが目安の5,000枚越えになるかをウォッチします。
円はショートをネットで前週に続き5千枚程度増やし、シカゴのドル先高観は変わっていません。但し、過去のパターンでは2週以上でネット12万枚越えの確認が必要となっていますので、先週金曜日のドル下落が明日の締日ポジションの枚数に影響を与えているかをみます。この押し目で買っていれば、145円は通過点と思われます。ユーロはネットポジョションがほとんど変わらず、かつ相場はユーロが1.08〜1.10レンジを続けているので、シカゴの相場観通りになるにはこれまでのレンジ高値1.10〜1.11ゾーンの抵抗線越えを見ます。

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

シカゴはネットロング830枚になり、ポジション的には相場方向感なしの状態が続いています。明日の締日でロングを積み上げ始めるかをみます。下図のチャートを見ると、黒のNZドル安トレンドラインが0.5585〜0.6305にあり、先週引いた1月24日高値(0.6502)と5月9日高値(0.6330)を結んだ抵抗線が0.6240にあり、また3月7日底値(0.6106)と4月25日底値(0.6136)を結んだサポートが0.6185にあり、5月30日に下抜けてからは依然として0.6185が抵抗線として先週の締日まで機能しています。先週金曜日は比較的大きな陽線となり、NY終値は0.6209でした。明日の締日で0.6185より上か下かを確認します。

さて実際の相場は、先週「…現在のNZドルはまだ弱く、下値トライの中にいます。サポートは0.6100、0.6050〜60、0.6000の大台代わり、そして5月31日底値の0.5985までの下値になります。上値は5月11日高値からの抵抗線が0.6200にあり、金曜日には0.6180まで下がります。これを越えてくれれば次は0.6240〜50に抵抗線ありますが、昨年4月4日高値からの抵抗線が0.6300にあるので、これを越えない限りは短期のNZドル高への回帰は難しくなっています」としましたが。金曜日に0.6180の抵抗線を抜けて終わりました。目先はNZドル安の中で戻りを試す流れにいます。抵抗線としては0.6220、0.6250、そして2月2日高値からの抵抗線が0.6290〜0.6300にあります。万一、これを越えるようだと方向性としては0.6530付近まで上値余地が広がります。シカゴがロングを積み上げるかのポイントになりそうです。一方、下値は0.6180、0.6150、0.6120にサポートがありますが、2つ目を切って終わると5月31日底値からのサポート0.6070狙いになります。
(1NZドル=0.6208米ドル、7月10日10:20)

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)

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