豪州5月消費者物価指数の予想
今回発表予想
(6月27日9時00分現在)
明朝、豪州の5月消費者物価指数(CPI)が発表されます。
前回4月は前年比+6.8%となり、予想を上回りました。今月初めの豪州中銀金融政策では事前予想に反して連続利上げ実施の1要因になりました。
今回5月は+6.1%と比較的大きく下がる予想になっています。6月初めの中銀金融政策の記者発表要旨内で、「…今回の更なる金利引き上げにより、妥当な時間内でインフレが目標値に戻るという、より高い確信を提供してくれる」としていましたが、早速その見通しを裏付ける数値になるかが焦点です。
今回の下げはエネルギー価格の鈍化によるインフレ低下と分析しており、この数値だけなら7月初めの金融政策では利上げ見送りの選択肢もあり得るとしている一方で、6月15日公表の5月豪州雇用統計で、新規雇用者数は予想の+1.5万人に対して+7.59万人となったことから、労働市場が依然としてタイトであり、連続利上げの可能性も否定できないとみています。
下図(1)をみると、4月CPIは大きく反発していましたが、5月は中銀見通しの6月予想値6.25%を下回ってくることになります。緑が12月末予想の4.25%ですが、前回4月の結果だけみれば12月予想値の達成が非常に難しい内容でしたが、5月が予想通りになると、達成の可能性が高まります。ただ、単純にその差を毎月の下落幅に当てはめると、(6.1%−4.25%)÷7ヶ月=0.21%になります。微妙な下落幅が必要なので、横這い月などあれば、どこかのタイミングで利上げの可能性も示唆する数値になってくると思います。
(1)消費者物価指数の前年比推移
赤は5月時中銀の6月インフレ予想6.25%
緑は同12月予想4.25%
青の矢印は今回発表分
下図(2)を見ると、中銀は6月の金融政策でOCRを0.25%上げました。昨年12月会合で3.1%に利上げして以降、5回の会合で1%の利上げ(現在のOCRは4.1%)を実施しています。結果、昨年12月CPIの+8.4%をピークに両者は接近を続けています。
(2)CPI前年比(青)と政策金利推移(オレンジ)の比較
青の矢印が今回発表分
豪ドル米ドル相場はシカゴポジション391をご参照願います。昨日のレンジは0.6668〜0.6694と小幅レンジの陰線になり、終値は0.6675でした。金曜日の底値0.6663にはタッチできずに気迷い商状でした。今日の豪ドルは堅調推移になっており、まずは今日のシカゴ締日で終値ベースの抵抗線0.6720を越えられるかをみます。短期の豪ドルは下押しの流れにいますが、これまで守ってきた0.6680サポートに絡んだ動きをしているので、下値はこのサポート以下になるかをみます。
(6月27日11:00、1豪ドル=0.6710米ドル)
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