3. オーストラリアドル週報（2023年５月第4週）

オーストラリアドル週報（2023年５月第4週）

豪ドルは対米ドルで下落、対円では下げ渋る展開となっています。

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オーストラリアドル週報（2023年５月第4週）

豪ドル/円、短期は“やや強気”を維持。中期は下値リスクを残した状態。

5/26に発表された豪4月小売売上高は前月比横ばいとなり、市場予想の+0.2％に届きませんでしたが、為替相場には影響ありませんでした。為替市場では米債務上限引き上げ交渉の行方を注視しつつも、アメリカ経済が強い労働市場と底堅い消費に支えられて堅調さを保っていることから、金融引き締め姿勢が継続するとの見方が強まり金利が上昇、景況感格差と金利差拡大傾向にドル全面高となり、豪ドルは対米ドルで下落、対円では下げ渋る展開となっています。

チャートを見ると、日足は昨年9月に付けた98.60を基点とするレジスタンスラインを上抜けた位置をキープしており、また、3/24に付けた86.06を基点として下値を切り上げる流れにも変化が認められません。5/23に付けた92.35を直近高値として上値を切り下げ始めており、足元では下値余地が若干拡がる可能性が生じていますが、現状は調整下げの範囲内に留まっています。日足の上値抵抗は91.70-80，92.20-30に、下値抵抗は90.70-80，90.20-30，89.60-70にあります。90円割れで終えた場合は下値リスクが点灯。89.50以下で終えた場合は“豪ドル弱気”に変化して下値余地が拡がり易くなります。21日、120日移動平均線は90.95と90.41に位置しており、短期トレンドをサポート中ですが、200日線は91.94に位置しておりこれを実体ベースで上抜けておらず、下値リスクを残した状態です。

一方直近の週足は寄り付き安値の陽線で切り返しており、下値を切り上げる流れを維持して上値トライの可能性に繋げていますが、92円台乗せには失敗しています。今週は上値トライの動きが先行しましたが、92円台の抵抗をこなしきれずに小反落しています。3月に付けた86.06を基点とするサポートラインの下値抵抗が89.80-90にあり、短期トレンドをサポート中ですが、これを割り込んで越週した場合は下値リスクが点灯します。逆に92.10-20に週足の上値抵抗がありますが、これをしっかり上抜けて越週した場合は上値余地が拡がり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は92.10-20，93.00-10に、下値抵抗は89.80-90，88.00-10にあります。93.00超えで越週すれば95円トライの可能性が、逆に88円を割り込んで越週した場合は、85円方向への新たな下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は90.94と92.13に位置しており、これらをしっかりと上抜けきれておらず下値リスクを残した状態です。

豪ドル/円、短期は“やや強気”を維持。中期は下値リスクを残した状態。

5/25現在、31週移動平均線は90.94に、62週線は92.13にあり、実体ベースで上抜けきれておらず下値リスクを残した状態にある。

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