5月NY連銀製造業景況指数
本日、5月NY連銀製造業景況指数(NY)が発表されます。前回4月は予想を大きく上回り、プラスになりました。今回5月は再びマイナス予想になっていますが、小幅であり、予想レンジではプラスもありますので、景況感が変わるきっかけになるかをみる必要があります。
先週金曜日は普段ほとんど材料視されないミシガン大の消費者調査で期待インフレ値の高まりにドル買いとなりました。時々材料視されるミシガン大消費者態度指数は予想を下回る結果だったので、市場はまだFRBの利上げ可能性を材料視していることになります。従いNYもプラスの結果が出た場合に金利高・ドル高になるか、あるいはその逆の場合をみたいと思います。
下図@の移動平均線(オレンジ色)を見ると、青の月次は4月に大きくジャンプしましたが、オレンジ色の移動平均線は依然として赤(ゼロ)を下回ったままで推移しています。但し、マイナス幅を大きく縮めているので、今後数ヶ月で〇印(2016年4月)にあるように、一度大きく改善し、次第に回復基調に入れるのかをみる必要があります。
下図AのISM製造業景況指数(ISM)との比較では、綺麗に下落しているISMに絡んでNYが推移しています。この図からもNYがISMを越えて、数ヶ月間推移していけばISMも底打ちになる可能性が出てきます。
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@ NY連銀製造業景況指数(青)と移動平均(オレンジ)
青の矢印は今回予想、赤はゼロ
緑はコロナ前の移動平均線高値で24付近
下図AのNYは5月が予想通りでも−5.93にあります。前回突発高(黒の線)である2022年11月(4.5)を越えてくれば回復基調を辿る可能性がでてきます。
A ISM製造業景況指数とNY連銀製造業景況指数の3ヶ月移動平均線
(NY連銀製造業景況指数は1月予想値を加味した移動平均線)
下図はユーロドル円の日足チャートです。昨年9月28日底値からのサポートA(=1.0750)と今年2月2日を起点に高値を結んだ抵抗線B(=1.1110)とで、ユーロ高ウェッジを形成しています。直近では3月15日底値からのサポートC(=1.1040)を先週9日に下抜け、ユーロが弱い状態になっており、現状ではA方向への流れになっています。万一Aを割ると、2月27日底値で3回止められた横線D(=1.0515〜30)までの下押し余地が広がりますが、重要なサポートAを切れてしまうので、ユーロ高への戻りには時間掛かります。一方、上値は5月4日高値からの抵抗線E(=1.1005)があるので、最低でもここを上回る日足終値がないとユーロの上値トライ再開には入れません。
今週は今日のNYに始まり、16日には欧州の5月ZEW景況感指数、1Q・GDP改定値、米国では小売売上高、鉱工業生産指数など、また18日には欧州のHICP改定値が発表されます。現状では米金利高に繋がる材料に反応しているので、米国の指標では予想レンジを上下に抜ける結果には注意が必要かと思います。
(2023年5月15日13:30、1ユーロ=1.0863ドル)
オーダー/ポジション状況
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