N$シカゴポジション(23/5/15)

先週締日までの4通貨は、円を除いて、従来のシカゴ相場観通りにポジションを積み上げました。

N$シカゴポジション(23/5/15)

シカゴポジション(CME)385

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。


主要通貨ポジション(単位:枚)(2023年5月9日現在の数値)

シカゴポジション(CME)385

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル


先週締日までの4通貨は、円を除いて、従来のシカゴ相場観通りにポジションを積み上げました。まだユーロ先高、オセアニア通貨先安をみています。実際の相場はユーロ安、オセアニア通貨高になっているので、押し目買い、戻り売りをしていることになります。

まずは豪ドルですが、豪ドルショートを2週連続、ネットで約1万枚を積み上げました。相場は3週前の締日終値0.6625⇒0.6661⇒0.6760と130ピップス以上の豪ドル高になっており、戻り売りを継続しています。その後の相場は翌10日に0.6820付近の高値を付けてから170ピップス以上の豪ドル安になっているので、シカゴはやれやれとなっていると思います。ショート積み上げ再開が3月初旬で、その時点の終値が0.6582でした。もし明日の締日でショートを減らしていると、0.65を大きく割るような豪ドル先安観は怪しくなります。

NZドルはオセアニア通貨の括りでショート増になりました。両建て枚数を増やしていたので、新たなポジションメークが始まったのかをみたいと思います。まずはネット5,000枚越えを目安にこれを越えるかをみます。また締日終値ベースでは昨年11月15日の0.61台半ばを底値にして何度もこの0.61台で止められているので、0.60割れの相場観を狙う枚数になるかをみます。豪ドルの動き次第では腰折れになる可能性があります。

円は相場水準が4月25日締日に133円76銭、5月2日が同136円55銭、5月9日が同135円23銭でしたので、136円台は手仕舞いの場になったようです。ネット7,000枚程度の手仕舞いですので、まだ円先安観は強いですが、現在のスポットはその136円台に近い水準になっているので、明日の締日でネットショートが減っていると、現状では140円方向狙いとはなっていないと思われます。総枚数を大きく減らしているので、動き易くはなっています。ユーロは押し目買いをしてきました。実際の相場はこれまでの1.09〜1.11レンジの横這いから下抜けし、ややユーロ下値リスクが高くなってきているので、次の目安であるネット20万枚まで押し目買いするのかを見たいと思います。もしここでロングを減らしてくると、1.11付近では手仕舞いしてくる可能性高くなります。

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

シカゴは2,600枚のショート増になり、ネットで4,000枚を越えてきました。前々週に総枚数をかなり増やしてきているので、どちらかに動く可能性が高いとしましたが、2週連続で総枚数1万枚増となっています。ただ先週の総枚数39,000枚台は今年に入ってから2回目で、前回はポジション調整しました。今回、NZドルも上手く戻り売りして、その後200ピップスの下落をみているので、明日の締日ではショートを手仕舞いしてくる可能性が高いと思います。もしショート減なら0.60割れの相場観は持っていないことになります。

下図のチャートを見ると、黒のNZドル安トレンドラインが0.5650〜0.6370にあり、先週締日終値は
0.6330、その翌日以降に高値は0.6385までありましたが、終値では0.6365までしかなく綺麗にこの抵抗線で止められ、反落しています。今週新たに赤のサポートを引きました。3月7日締日終値0.6106、4月25日締日終値0.6136を結び、現在は0.6150付近にあります。明日の締日以降にこれを切れてくれればトレンドライン下限の0.5650方向への動きに入れます。

さて実際の相場は、先週「…0.6220の抵抗線を越えてからNZドルは大きく買われています。現状は3月10日底値と4月26日底値を結んだサポートが0.6120にあり、ここから平行に上げた上値目安が0.6340にあり、NZドル高トレンドラインを形成しています。仮にこの上限を超えても4月5日の突発高0.6380の横抵抗線が控えているので、更にNZドル一段高を狙うには日足終値が0.6400台乗せになることが必要です。一方でサポートは0.6250、0.6200〜10があり、もし後者を切れると、トレンドライン下限の0.6120方向が見えてきます。短期的な流れはNZドル強いですが、かなり上限まできているので…」としましたが、0.6380の抵抗線で上値を止められてから大きく反落し、先週金曜日の終値は0.6189でしたので、現状は0.6200〜10サポートも切れ掛けています。

流れはトレンドライン下限の0.6130狙いになっています。もしこのサポートを切れると0.6100、0.6080、0.6050〜60の順にありますが、最後を切れると0.60の心理的サポートも切れ易くなります。上値は0.6230〜40、0.6280、0.6340に抵抗線があり、最後を越えると一段上を狙える動きになります。
(1NZドル=0.6199米ドル、5月15日10:50)

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

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