N$シカゴポジション(23/5/1)

シカゴはネットで650枚のショート減になりましたが、総枚数では豪ドル同様に3,700枚強のポジション増になっています。

N$シカゴポジション(23/5/1)

シカゴポジション(CME)383

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション(単位:枚)(2023年4月25日現在の数値)

シカゴポジション(CME)383

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週締日までの4通貨は、大きな流れとしてドル円以外はポジション調整に留まりました。相場自体は終値ベースで1週間前と比べて、オセアニア通貨安ドル高、ドル円はほぼ横這い(133円台後半)、ユーロは1.0971〜72で全く変わらずとなりました。
まずは豪ドルですが、過去2週続けて豪ドルショート(1万5000枚)を積み上げ後はややポジション調整の買い戻しになっています。しかしながら、総枚数は1万6000枚も積み上げており、過去のパターンからすると、どちらかに動き始める可能性高く、その際は豪ドル一段安とみている可能性が高まっています。25日締日終値は0.6625でしたので、4月10日安値0.6618、次いで3月10日安値0.6564の2つある中、前者で一部手仕舞った形です。後者の水準は昨年11月の底値近くでもあるので、シカゴは再度手仕舞い優先になるかをみます。前回も書きましたが、もしここを切れば一段安となり、昨年10月底値0.6235方向までショートをキープするかをみたいと思います。

NZドルはネットポジションをやや減らしてきましたが、スクエアに近いポジションでしたので、様子見に入っていると思われますが、豪ドル同様に総枚数をやや増やしているので、動き始めになるかもしれません。オセアニア通貨の括りでみれば、米ドル高の相場観に繋がる可能性が高くなっています。
円は為替水準が全く変わらないのに、12,000枚弱の円ショートを積み上げ、先週27・28日の相場を見ているので、明日の締日でも同じ水準のポジション維持かそれ以上に積み上げれば、136円は通過点の相場観になると思います。当面はネットで8万枚方向への動きに繋げています。ユーロはほとんど変わりませんが、ユーロ先高観は強く維持したままです。前週同様に、あと2週間程度このネット枚数を維持していけば20万枚方向になりそうです。

シカゴはネットで650枚のショート減になりましたが、総枚数では豪ドル同様に3,700枚強のポジション増になっています。前週までリスク回避姿勢から動き始めになりそうです。豪ドルが一段安の方向性にポジションを積み上げるかを確認後、オセアニア通貨で同方向とみます。下図のチャートを見ると、黒のNZドル安トレンドラインが0.5670〜0.6390にあり、まだレンジ内の上限方向に近い水準で動いていますが、昨年9月27日底値(0.5635)と3月7日底値を結んだ緑のサポートが0.6200付近にあり、先週までこの緑のラインに絡んでいました。25日締日終値は0.6136となり、下抜けを確認しています。今週は明日の締日終値で0.6200以上にならないことを確認します。

さて実際の相場は、先週「…週央に下抜けてからは、0.6200(今日現在は0.6210)が抵抗線になっています。底値は先週金曜日の0.6126でしたので、最初のサポート0.6130まででした。サポート切れでNZドルは弱い地合いとなり、底値模索先行の流れになっています。今週はまず0.6080サポートを維持できるか否かとなります。昨年11月14日の底値が0.6061にあり、この辺りまでを含め、日足ベースで0.6040未満の終値になると、次は0.60の大台代わりになります」としましたが、底値は4月26日の0.6111までで、3月8日底値の0.6084との顔合わせに留まっています。昨年11月14日底値と3月8日底値を結んだサポートが0.6090にあるので、NZドル弱い流れの中で、この0.6090サポートを切ってからの一段安を見ておいた方が良さそうです。切れた場合には0.6060〜65、0.6030、0.5990〜0.60の順にサポートあり、最後を切れると更にNZドル下落リスクが高まります。一方で上値は下抜けた抵抗線が0.6220にあるので、これを越えて日足終値で戻ることが上値余地拡大に繋がります。(1NZドル=0.6172米ドル、5月1日9:50)

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

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