NZ/円、短期はNZ強気。中・長期トレンドは下値リスクがより高い状態。
ニュージーランド経済は内需が牽引役となって経済の拡大基調が続いており、GDP成長率も3%台を維持していますが、インフレ率が低水準にあることや、27日に発表された貿易収支が14億36百万ドルの赤字と、3カ月連続して赤字幅が拡大していることから、NZ高に対する警戒感も強く、11月10日の次回の金融政策会議での利下げの可能性にも注意が必要です。
チャートを見ると、日足は10/11に付けた72.75を直近安値として下値を切り上げる流れを維持しており、短期トレンドはNZ強気の流れにあります。一方で、74.77近辺に位置する200日移動平均線を挟んで上下していますが、76円台で定着しない限りは下値リスクを残した状態です。21日移動平均線は74.06に、120日線が74.08にあり、これらが収縮し始めていることから、新たな方向へ動き出す可能性が高くなっています。短期トレンドはNZ強気の流れにありますが、73円割れを見た場合は、トレンドが変化して一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は75.70-80にありますが、76円台定着を見るか76.50超えで越週出来れば一段の上昇に繋がり易くなります。日足の下値抵抗は74.00-10、73.00-10にあります。
一方週足は実体が小さい陽線で終えていますが、上ヒゲがやや長く、上値トライに失敗した形となっており、単体では下値リスクがやや高いものです。今週は上値トライの動きが先行しており、また、下値を切り流れも守っていますが、76円台乗せで越週しない限り、下値リスクを残した状態です。週足の上値抵抗は76.20-30に、下値抵抗は74.00-10、72.90-00にありますが、これを守りきれずに越週した場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなります。
31週移動平均線は74.12にあり、若干上抜けて推移していますがダマシの範囲内です。また62週移動平均線は76.32にあり、中・長期トレンドはNZの下落リスクがより高い状態です。また、月足が2009年2月に付けた44.25の大底を起点とするサポートラインを下抜けて推移しており、この月足の上値抵抗も76.20-30に位置していることから、77円超えで越月しない限り、下値リスクにも引き続き警戒が必要です。73円割れで越週した場合は70円方向への一段の下落リスクに要注意。
NZ/円【週足】:(10/26現在31週移動平均線は74.12にあり若干上抜けた状態だが“ダマシ”となる可能性がある。62週線は76.32にあり、長期トレンドはNZ弱気の流れ)
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