シカゴポジション(CME)381
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2023年4月11日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週締日までの4通貨は、豪ドルとユーロがそれまでの相場観に沿ったポジション積み増し、NZドルと円は様子見でした。
まずは豪ドルですが、再度豪ドルショートを積み上げてきました。締日までのレンジは0.6634〜0.6780で、4月5日が0.6780の高値でしたので上手く対応しています。その後4月13日に大きく反発し14日に0.6806の高値をつけ、0.67絡みまで下がりました。明日の締日で更にショートを積み上げていれば、豪ドル先安観は維持されます。テクニカルでは短期的に豪ドル高(内容はA$シカゴポジションご参照)を維持しているので、シカゴはこのサポートを切ってくるとの見方をしていると思います。NZドルはほとんど変わらずのポジションです。僅かとはいえNZドル先安の相場観をもっており、オセアニア通貨で同方向となっているので、NZドルの先行き(ショート積み増しかロングへの切り替え)をみて豪ドル動向を探ります。
円は全く変わらず、総枚数も不変です。締日までのレンジが130円64銭〜133円87銭でしたので、130円〜135円中心のレンジ相場観なら押し目買いしても良かったですが、全く動いていなので、今度は135円方向に行った場合のポジションを見たいと思います。これでロングを減らしてくれば完全にレンジとなりそうです。ユーロはロングを積み上げてきました。先週書いた16〜17万枚方向への積み上げがあるかとしましたが、その枚数になっており、これが2〜3週間維持できれば20万枚方向目指す流れに入れます。11日締日までのレンジは1.0831〜1.0970で、締日以降に1.1075の高値があったので、上手くロングを積み増しています。これで明日の締日も積み増ししていれば、先週の高値を越える相場観を有していることになり、1.10台は通過点になります。
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
シカゴはネットで450枚のショート増でしたが、総枚数を2,000枚程度減らしてのショート増です。リスク低減しながらNZドル安を見ていることになります。ここ数ヶ月は上手く対応していないので、まだショート撤退も想定しておき、豪ドルとの絡みをみます。豪ドルが今後もショートを積み増してくればNZドルも先安を維持すると思います。下図のチャートを見ると、黒のNZドル安トレンドラインが0.5690〜0.6410にあり、まだこの中でスポットは推移しています。このトレンド内で、昨年9月27日底値(0.5635)と3月7日底値を結んだ緑のサポートが0.6200付近にあり、先週の締日終値が(0.6189)絡んでいます。これを今週も下抜ければシカゴにとっては良い方向ですが、明日の締日で0.6200の終値を意識します。
さて実際の相場は、先週「…昨年10月13日底値からのサポートが0.6170にあり、金曜日には0.6195付近になります。今週はこれを守れるか否かになります。もし守られた場合は再度上値トライに繋がり、0.6290〜0.6300、0.6330、0.6350〜60の抵抗線を狙う形です」としましたが、安値は4月12日の0.6181で日足の終値ベースではサポートを守りきり、4月13日には0.6316まで反発。金曜日には0.6195まで反落して0.6209で引けています。下ヒゲだけ少し抜いたので、サポートを引き直しましたが今週は0.6185にあります。金曜日には0.6200まで上がります。これを守れば再度上値トライに入れます。0.6220〜30、0.6250、0.6280、0.6310の順に抵抗線あります。2月2日高値からの強い抵抗線が0.6350にあり、これを越えればNZドルは短期的に強くなります。
逆にもしこのサポート(今週0.6185〜0.6200)切れれば、下値トライになり、次は0.6130、0.6080の順にサポートあります。そして0.6080も切るとNZドルは一段安トライに入ります。
(1NZドル=0.6227米ドル、4月10日14:10)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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