NZ/円、短期・中期共に“NZ弱気”の流れ。 85円台で終えれば“強気”に変化
今週はNZ独自の注目材料が無い中で、米国の金融システム不安の後退や、インフレ指標である米消費者物価指数(CPI)や卸売物価指数(PPI)が市場予想を下回り、インフレ圧力が緩和した可能性を示唆したことから、米金利もやや低下してリスクオンの動きが台頭、円全面安の展開となる中で、NZドルは対米ドルで上昇、対円でも上値追いの動きが強まっています。
チャートを見ると、日足は昨年12月につけた88.17を基点として上値を切り下げる流れに変わりなく、短期トレンドの変化は認められませんが、3/24につけた80.44を直近安値として反転、上昇に転じており、下値も切り上げる展開となっています。この日足の下値抵抗は82.50-60にあり、これを割り込んで終えない限り下値も拡がり難い状態です。短期トレンドは84円台に実体を戻して引ければ下値リスクが後退しますが、85円台に乗せて越週するまでは、上値余地も拡がり難く、下値リスクを残します。日足の上値抵抗は83.90-00,84.20-30,85.00-10に、下値抵抗は83.00-10,82.50-60,81.70-80にあります。81.50以下で終えた場合は再び下値リスクが高くなります。21日移動平均線は82.49に位置しており、短期的な下値抵抗として働いた状態ですが、120日、200日線は84.29と84.38に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は小陰線で終え、続伸に繋げられずに越週しましたが、今週は寄り付きレベルを安値として上値トライの動きに転じています。しかし、1月につけた81.04を基点とするサポートラインの下で推移していることや、昨年12月につけた88.17を基点として上値を切り下げる流れの中にあること、2020年3月につけた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインの下で推移しており、下値リスクがより高い状態に変わりありません。週足の上値抵抗は83.70-80,84.90〜85.10にありますが85円台に乗せて越週すれば、下値リスクが後退して上値余地が拡がり易くなります。下値抵抗は83.00-10,82.50-60,81.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は新たな下落リスクが生じます。31週移動平均線は83.98に、62週線は83.72に位置しており、これらを上抜けておらず、下値リスクがより高い状態に変わりありません。
4/13現在、31週移動平均線は83.98に、62週線は83.72にあり中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりない。
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