米3月卸売物価指数(PPI)予想
(2023年4月13日21時30分発表)
本日(13日)、米国3月卸売物価指数(PPI)が公表されます。
まず昨日のCPIですが、全体では予想を下回り、コアは予想通りになりました。ドル円相場は133円80銭付近で推移していましたが、昨日の安値132円74銭までドルが売られ133円13銭で引けています。市場はコアの横這いではなく、インフレ低下を材料視しました。
さて今日のPPIですが、市場予想はインフレが大きく低下する見込みになっています。
下図@(〇印)を見ると、昨年12月にCPI>PPIになり交差しました。先々の物価低下を示すシグナル点灯後はインフレ低下が継続し、今回のPPIは大きく下落する見込みです。下図AではCPIを2ヶ月後にずらしたチャートになっていますが、2ヶ月後のCPIはそこまで下がってもおかしくない見込みです。
2023年末のFRB見通しではPCEが3.3%(PCEコアは3.6%)ですので、達成可能な水準になります。従い、今回のPPIが一過性なのかを見守る必要ありますが、5月3日のFOMCまでは今回数値が最後ですので、利上げ議論の分かれ目になりそうです。
尚、昨日までのCME Fedwatchでは5月3日のFOMCで25BP利上げが70.4%、据え置きが29.6%ですので、今日のPPIや明日の小売売上高でこれがどの様に変わっていくのかを見極める必要があります。
2023年4月13日8時30分現在予想
米国の卸売物価指数全体(PPI)とCPIの前年比ベース推移
@ CPIとPPIの同月推移
(PPI:オレンジ、CPI:青、オレンジの矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
オレンジ色が青を交差して下に抜くとインフレ低下が続くことになります。
A CPIをPPIから2ヶ月後ろにずらしたチャート
下図はユーロドルの日足チャートです。昨年9月28日底値から上げたサポートA(=1.0590)でユーロ高を形成し、ここから平行に上げた上値目安のB(=1.1400)でユーロ高トレンドになっています。目先は3月15日底値からのサポートC(=1.0870)で短期の上昇を続けており、上値は2月2日高値D(=1.1033)の2回目トライに入っています。現状ではこのCとD間での推移になり、かなり収斂してきました。今日のPPI、明日の小売売上高等でDを上抜けるか否かになります。もし上抜けた場合は方向性としてBですが、Cから平行に上げた目安となる抵抗線が1.1170にあります。一方、Cを割ればこれまでの上下を規定してきたE(=1.0740)辺りが最初のサポートになりそうです。
(4月13日10:10 1ユーロ=1.0998ドル)
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