東京市場は131円割れを試す展開、米景気減速懸念が引き続きドルの重しに(23/4/6)

【本日の東京市場】

東京時間（日本時間8時から15時）のドル・円は、131円台前半での弱含む展開となった。米景気減速懸念が徐々に高まっているなか、3月のISM非製造業景気指数は前月より低下し市場予想も下回った。また、3月のADP雇用者数も14.5万人増と市場予想（21.5万人増）を大きく下回るなど、引き続き弱い米経済指標が伝わったことから、海外市場でもドル売り優勢の地合いとなった。

東京市場もこの流れを受け継ぎ、朝方、130円台を試すなど、弱いドルの相場展開となった。株式市場でも、米景気減速懸念や、日銀新体制による方針転換への警戒などがネガティブ視されて、日経平均は大幅続落。50日移動平均線（MA）を割り込み、100日MAや200日MAの水準まで押し戻されている。

ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：131円10銭
高値：131円26銭
安値：130円79銭
終値：131円24銭　

ユーロ・円（日本時間8時―15時）
始値：143円00銭
高値：143円08銭
安値：142円59銭
終値：142円99銭

豪ドル・円（日本時間8時―15時）
始値：88円12銭
高値：88円13銭
安値：87円75銭
終値：87円86銭

ポンド・円（日本時間8時―15時）
始値：163円40銭
高値：163円46銭
安値：162円96銭
終値：163円40銭

日経平均（日本時間9時―15時）
始値：27589円14銭
高値：27609円86銭
安値：27427円66銭
終値：27472円63銭

【本日の海外市場の重要指標】日本時間

17時30分、英、建設業PMI、前回：54.6、市場予想：53.4
21時30分、カ、雇用者数（前月比）、前回：2.18万人、市場予想：1.3万人
21時30分、カ、失業率、前回：5.0％、市場予想：5.1％
21時30分、米、失業保険継続受給者数、前回：168.9万件
21時30分、米、新規失業保険申請件数、前回：19.8万件、市場予想：20.1万件
23時00分、米、ブラード・セントルイス連銀総裁の講演

※予定は変更することがございます。

【テクニカル分析】

日足ベースのドル・円をボリンジャーバンド（20日移動平均線（MA）、±2σ）で確認すると、拡大するバンド下限の−2σ水準で下影（3月24日安値129円65銭）を残したものの、一時的な反発に留まっている。バンド幅は一気に収斂しており、次の展開への動意待ちといった状態にある。

トレンドは、切り下がる20日MAに頭を押さえられた格好となっており弱いトレンドであるが、1月16日安値（127円22銭）と3月24日安値（129円65銭）を結んだ下値支持線が位置する130円水準が目先のサポートラインとなろう。

日足の一目均衡表では、雲下限（132円35銭）を下放れているほか、遅行スパンも陰転したままなので、ドル売りの地合いといったところだ。

今晩も、米国の雇用者に関する経済指標が発表されるが、今週に入っての米経済指標は市場予想を下回る内容が続いている。7日に予定されている3月の雇用統計に対する見方も厳しくなっていることから、サポートラインとみられる130円水準での攻防が今日明日は見られると想定する。

本日の上値メドは、9日MAが位置する131円96銭、下値メドは心理的な節目でもある130円00銭とする。