NZ/円、短期は下値リスクがやや後退。中期は“NZ弱気”の流れ。
今週は、NZ独自の注目材料はありませんでしたが、足元の金融システム不安が和らぎ、過度なリスク回避の動きが収まって、円が売り戻される展開が強まっており、NZドルは対米ドルでは保ち合い、対円では3/24につけた80.44を直近安値として反転、上昇に転じています。
チャートを見ると、日足は昨年12月につけた88.17を基点として上値を切り下げる流れにあり、下値リスクがより高い状態に変わりありません。しかし、一時下抜けていた、1/3の81.04を基点とする短期的なサポートラインを3/30の陽線が若干ですが上に抜き返して終えており、下値リスクが軽減されたことや、3/3につけた85.18を直近高値として上値を切り下げて来た短期的なレジスタンスラインからも上抜けた位置で推移しており、短期的には上値余地がもう一段拡がる可能性が生じています。この日足の下値抵抗は82.10-20に位置しています。このため、82円を割り込んで終えた場合は、立上げが“ダマシ”に終わった可能性が生じます。
日足の上値抵抗は83.80-90,84.30-40,85.00-10に、下値抵抗は82.80-90,82.10-20,81.70-80にあります。81.50以下で終えた場合は短期トレンドの変化が確定的となり、再び下値リスクが高くなります。21日移動平均線は82.93に位置していますが、これを3/30の陽線が上抜けて終えており短期トレンドに変化が生じ始めています。しかし、120日,200日線は84.45,84.46に位置しており、上値を抑え込んでおり、下値リスクを残した状態です。
一方直近の週足は値幅のやや大きい陰線引けとなり、下値リスクの高いものですが、今週は金融システム不安の後退により、反転、上昇の流れに転じています。週足が陽線で切り返す可能性が高いと見られますが、上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、下値リスクを残した状態です。今週の週足ベースで見た上値抵抗が84.20-30にありますが、これをしっかり上抜けて越週した場合は短期トレンドが“NZやや強気”に変化して来週も上値トライの動きが強まり易くなります。この場合でも、中期トレンドが弱いことから85円台に実体を戻して越週するまでは下値リスクを残します。週足ベースで見た上値抵抗は84.20-30,85.00-10に、下値抵抗は82.80-90,81.50-60,81.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は新たな下落リスクが生じます。31週移動平均線は84.20に、62週線は83.49に位置しており、これらをしっかりと上抜けておらず、中期トレンドは“NZ弱気”の流れにあります。
3/30現在、31週移動平均線は84.20に、62週線は83.49にあり中期トレンドは“NZ弱気”の流れにある。
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