豪ドル/円、短期は下値リスクがやや後退。中期は“豪ドル弱気”。
3/28に発表された豪2月の小売売上高は前月比+0.2%と市場予想と一致し、為替相場に影響はありませんでした。また、29日に発表された豪2月の消費者物価指数(CPI)は前年比6.8%で前月の7.4%から低下し、市場予想の7.2%も下回りました。これを受けて豪ドルは対米ドル対円で売られる場面がありましたが、今週は、先週までの金融システム不安がやや後退して、安全通貨として買われていた円の売り戻しの動きが強まっており、豪ドルは対米ドルではやや弱含みですが、対円では先週末の3/24につけた86.06で底打ち、反転の流れに入っています。
チャートを見ると、日足は2/21につけた93.01を戻り高値として上値を切り下げる流れに変わりありませんが、足元の金融システム不安の後退とともに、3/24につけた86.06を直近安値として反転、上昇の流れに入っています。短期トレンドは87円を割り込んで終えない限り、下値余地が拡がり難くなっています。88円超えを回復したことで、下値リスクがやや後退して上値トライの動きが強まっていますが、90.20-30に強い上値抵抗が控えており、90.30超えで終えるまでは、短期トレンドは変化しません。また、この場合でも中期トレンドがまだ弱く、92円台に乗せて終えない限り、“豪ドル強気”に変化しません。
日足の上値抵抗は、89.90-00,90.20-30,90.80-90に、下値抵抗は88.00-10,87.50-60,86.90-00にあります。全て下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、86円台を割り込んで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日移動平均線は89.09に位置しており、若干上抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。また、120日、200日線は91.58,92.66に位置しており、上値を抑え込んだ状態です。
一方週足を見ると3週連続陰線引けとなり上値を切り下げていますが、足元での金融システム不安が後退したことから、今週は反発に転じており陽線で引ける可能性が高くなっています。週足の上値抵抗が89.90-00にありますが、90円台に乗せて越週すれば下値リスクがやや後退、92円台で越週すればトレンドが変化して上値余地が拡がり易くなります。逆に86円割れで越週した場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなります。週足ベースで見た上値抵抗は、89.50-60,90.00-10に、下値抵抗は87.00-10,86.00-10にあります。31週、62週移動平均線は92.00と91.28に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに入っています。
3/30現在、31週移動平均線は92.00に、62週線は91.28にあり、両者を下抜けて中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにある。
オーダー/ポジション状況
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