トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「33.30ベースをサポートに、33.80レベルをレジスタンス」としました。実際のレンジは、安値が33.39レベル、高値が34.03レベルと、予想レンジよりも強い動きを示しました。理由は20日の政策金利発表時に貸出金利(上限)は今回も下げられるとのコンセンサスに対して現状維持となったことによるトルコリラ買いが入ったためです。
最近ではトルコ国内の情勢も安心は出来ないものの小康状態を保っていますし、ドル円もレンジ内で比較的底堅い動きを続けていることもあって、下の4時間足を見てもわかるようにトルコリラ円は33円台半ばから後半を中心としたもみあい相場となってきました。
トルコリラ円四時間足
また、先週の補足としてトルコリラの対ドルでの動き(新高値トライはあるか)について言及しましたが、7月高値(3.0969レベル)を上回る3.1139レベルの高値(トルコリラの安値)をつけたのですが、上記の通り政策金利発表後のトルコリラ買いの動きから、失速しています。
トルコリラ円日足
しかし、上のドルトルコリラの日足チャートでは、長期的なドル高・トルコリラ安の流れは継続しており、主要通貨でも見られる全般的なドル高の動きも手伝って、引き続きトルコリラはテクニカルにも売り圧力にさらされやすい流れが続いていると言えます。
週報に示しましたが、現在はドルインデックスが98の後半へと水準を上げていて、一度は100の大台を試してからの反落が予想されます(米国の関係者にとって100はドルが高すぎるひとつの目安となっているため)。今週はトルコに目立った材料はありませんが、12月のFOMCに向け主要通貨とともに、ドル高・トルコリラ安の動きがどこかで出て来るであろうということは計算に入れておいてよさそうです。
政策金利発表の陰に隠れてほとんど注目されませんでしたが、トルコ空軍は19日深夜にクルド人勢力への空爆を行ったと発表しました。クルド人はイスラム国と戦っているため、米国は対テロのパートナーという見方をしています。このあたりの事情が今後どのように影響してくるかも気になるところではあります。
なお、トルコリラ円はドル円も介在しているため引き続きもみあいを予想、今週は33.40レベルをサポートに、33.90レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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