ユーロドル1.06台、米長期金利低下と米株先物急落の綱引きで小動き (3/20夕)

20日の東京市場でユーロドルは1.06台半ばで上値の重い展開。

ユーロドル1.06台、米長期金利低下と米株先物急落の綱引きで小動き (3/20夕)

ユーロドル1.06台、米長期金利低下と米株先物急落の綱引きで小動き

20日の東京市場でユーロドルは1.06台半ばで上値の重い展開。朝方1.0688レベル取引が始まったユーロドルは、日中1.0660-90中心のレンジ取引となりました。夕刻欧州勢参入後はやや下値を広げ安値1.0631をつけた後、東京時間17:30現在は1.0635レベルで取引されています。
欧州時間に入り、米長期債利回りと米株先物が急落しており、週明けの海外市場はリスク回避姿勢を強めています。ユーロドルは、米金利低下と株価の下落というドル売りユーロ売り双方の材料が急激に来ているため、今のところ方向感をつかめずにいる形です。

週明け前、スイス政府によりUBSがクレディ・スイスを買収することが発表され、市場に一定の安堵感をもたらしたものの、AT1と呼ばれる同行劣後債への投資は全損となることも明らかになり、市場に新たな動揺が広がっています。従来、よりリスクが高いと考えられていた同行株は、UBSとの株式交換で一定の価値が保証されるのに対して、比較的低リスクでミドルリターンと目されていた同債券が紙くずとなることで、劣後債市場のリスクの再検討が今後進むものと思われます。結果として資本対策として幅広く用いられてきた同種の債券のコスト上昇は避けられず、金融機関の経営を圧迫したり、新たなスケープゴート探しの材料とされたりする可能性があります。

また、前後して、FRBとECB、日銀、英中銀、カナダ中銀、スイス中銀の6行がドル供給の頻度を上げる等のドル資金供給拡充策を少なくとも来月末まで実施することを発表。潤沢なドル資金の供給で、金融市場の混乱を回避する狙いがあるとされています。
これらを受けての市場の反応はまだら模様で、リスクオンオフの反応が交互に繰り返されている状況です。各国政府、中銀が、信用不安が拡大しないよう手際よく対応策を進めていることが評価される一方で、これらのあまりにも迅速な処理が事態の深刻さを一層際立たせる形ともなっており、週明けの欧米勢の反応が注目されます。

序盤の欧州主要株価指数は、ほぼ全面安。今晩この後、重要な経済指標等の発表は予定されていません。

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