ドル円、下落後に持ち直す展開。本日はポジション調整主導の反落リスクに要警戒(2/23朝)

22日(水)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。

ドル円、下落後に持ち直す展開。本日はポジション調整主導の反落リスクに要警戒(2/23朝)

ドル円、下落後に持ち直す展開。本日はポジション調整主導の反落リスクに要警戒

〇ドル円、米国時間にかけ米長期金利低下等により134.38まで下落
〇その後発表された1月FOMC議事要旨のタカ派的内容に134.98レベルまで反発
〇ユーロドル、独IFO指数の不冴えや米長期金利の上昇に1.0599まで下落
〇ドル円テクニカルの地合い強く、ファンダメンタルズも米国金融引き締め加速シナリオ強まる
〇ドル買い・円売り基調の継続をメインシナリオとして予想
〇本日の予想レンジ:134.00ー135.50

海外時間のレビュー

22日(水)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。アジア時間朝方にかけて、高値135.05まで上値を伸ばすも、前日海外時間に記録した約2ヵ月ぶり高値135.23をバックに伸び悩むと、(1)上値の重さを嫌気した短期筋の見切り売りや、(2)日銀正副総裁候補者への所信聴取を控えたポジション調整(衆院は2/24日本時間9時30分に議院運営委員会を開催予定。午前に植田和男総裁候補、午後に氷見野良三副総裁候補・内田真一副総裁候補に対する所信聴取および質疑が行われる予定)、(3)円金利上昇に伴う円買い圧力(新発10年物国債が日銀の許容上限である0.5%を2日連続で上回る展開)、

(4)日経平均株価の冴えない動き、(5)米金利低下に伴うドル売り圧力、(6)セントルイス連銀ブラード総裁による「2023年は、インフレを抑制できる見込みがある」とのハト派的な発言が重石となり、米国勢参入後に、安値134.38まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、(7)短期筋のショートカバーや、(8)米FOMC議事要旨のタカ派的な内容(数人の当局者が0.50%の利上げを支持)、(9)米金利上昇に伴うドル買い圧力が支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間2/23午前5時40分現在)では、134.98前後まで持ち直す動きとなっております。

22日(水)のユーロドル相場は上値の重い展開。アジア時間朝方にかけて、高値1.0664まで上値を伸ばすも、一巡後に伸び悩むと、(1)ドイツ2月Ifo企業景況感指数(結果91.1、予想91.2)の市場予想を下回る結果や、(2)フランス中銀ビルロワドガロー総裁による「ECBは毎会合での利上げを義務づけられていない」とのハト派的な発言、(3)欧州株の冴えない動き、(4)ロシア・ウクライナを巡る地政学的リスク、(5)米FOMC議事要旨のタカ派的な内容(数人の当局者が0.50%の利上げを支持)、(6)米金利上昇に伴うドル買い圧力が重石となり、米国時間午後にかけて、安値1.0599まで下落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間2/23午前5時40分現在)では、1.0600前後で推移しております。

本日の見通し

ドル円は一時134.38まで下げ幅を広げる場面が見られましたが、結局135円絡みまで持ち直す動きとなりました。ローソク足が主要テクニカルポイントの上側に位置していることや、日足ベースでダウ理論の下落トレンドが終焉したこと、日足ベースで一目均衡表三役好転の点灯が秒読み段階に入ってきていること(最短だと来週2/28に点灯予定)、4間足で強い買いシグナル(一目均衡表三役好転、強気のパーフェクトオーダー)が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)米FRBによる金融引き締め加速シナリオ(FOMC議事要旨で数人の当局者が0.50%の利上げを支持していたことが判明)や、(2)日銀による金融緩和の継続シナリオ(昨日は田村日銀審議委員も「現時点では金融緩和の継続が適当」と発言)、(3)上記1、2を背景とした日米金利差拡大観測(円キャリートレード再開の思惑)など、ドル円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。

以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル買い・円売り基調の継続をメインシナリオとして予想いたします。但し、本日に限って見れば、本邦祝日で流動性の欠如が見込まれている他、2/24に予定されている日銀正副総裁候補者への所信聴取および本邦CPIを控えた警戒感も燻っているため、アジア時間・海外時間共に、ポジション調整的なドル円反落リスクには念のため注意が必要でしょう。尚、本日は、米1月シカゴ連銀全米活動指数や、米10ー12月期GDP改定値、米新規失業保険申請件数、アトランタ連銀ボスティック総裁講演、米2月カンザスシティ連銀製造業活動指数、米7年債入札などに注目が集まりそうです。

本日の予想レンジ:134.00ー135.50

注:ポイント要約は編集部

ドル円、下落後に持ち直す展開。本日はポジション調整主導の反落リスクに要警戒

ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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