米指標警戒しつつも、基本は明日の日銀材料待ち (23/02/23)

23日の東京市場はほぼ横這い推移。

米指標警戒しつつも、基本は明日の日銀材料待ち (23/02/23)

米指標警戒しつつも、基本は明日の日銀材料待ち

〇ドル円、東京時間は134円台後半での小動きに終始
〇未明に発表のFOMC議事要旨やや強気の内容で為替市場においては「ドル買い」反応
〇ドル円、リスクは依然ドル高方向だが、そろそろしっかりと135円を上抜きたいところ
〇抜ければ136円台前半の移動平均90日線がターゲット、134.37や134.15などがサポート
〇欧米時間のドル/円予想レンジは134.30-135.50

<< アジア市場の動き >>

23日の東京市場はほぼ横這い推移。東京休場も影響したかのか手控えムードが強く、ほぼ積極的な動意はうかがえなかった。

ドル/円は134.85-90円で寄り付いたものの、終日を通して小動き。134円台後半、30ポイントにも満たないレンジ取引に終始している。東京休場に加え、明日に注目の日銀正副総裁の所信聴取と質疑という材料を控え、積極的な売買は見送られた。16時現在では134.80-85円で推移し欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「ウクライナ情勢」と「米金融政策」について。
前者は、ロシアのウクライナ侵攻から1年が経過しようとするなか、改めて西側各国のウクライナ支援が表明されていた。たとえばブルームバーグは「G7が、ウクライナが3月末までにIMFから資金を得られるよう本格的な支援に乗り出す計画」だと報じていたほか、ロイターも「G7が23日にインドで開催する財務相・中銀総裁会議でウクライナへの財政支援が主要な議題になる」と報道。また米国も、国務省が「ブリンケン長官とグテレス国連事務総長がウクライナへの継続的支援について協議する」と発表していたようだ。

対して後者は、米国ファクターで今週最大のポイントとされるFOMC議事録要旨が本日未明に発表された。同会合は0.25%の利上げが決定されたものだが、今回の要旨で「ほぼ全員」が0.25%利上げ支持したことや、「インフレ率が明確に2%に回帰する道筋がつくまで金利を引き上げ、高水準に維持する必要がある」との考えを示したことが明らかにされている。ほぼ予想の範囲内ではあったが、やや強気といってもよい内容で為替市場においては「ドル買い」の反応が優勢。またNY連銀総裁からは「向こう数年でインフレ率を目標の2%に低下させることに完全にコミットしている」との発言も聞かれていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は昨日も高原推移。134円半ば以上を主としたレベルで推移したものの、上値も重い。むしろ135円台での上げ渋りが目に付く格好となった。リスクは依然としてドル高方向にバイアスがかかるものの、時間的な面を考えるとそろそろしっかりと135円を上抜きたいところだ。上値トライ失敗から、一転してドルは反落に転じるという展開もないとは言い切れない。
米金融政策については、前述したように予想の範囲内ではあったものの、やや強気ともいえる見通し、それに対する日本の政策はという意味で注視されているのが、明24日の衆院で実施される「日銀正副総裁の所信聴取と質疑」になる。本日欧米時間は、基本的にそれにらみ。レンジ取引が続く公算が大きいと予想されるが、なかなか重要な米経済指標の発表なども予定されているだけに、内容次第では予断を許さない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は先週末以降134円台を中心とした値動き。ときたま135円台を示現しているが、なかなか定着が出来ない状況だ。かなり底堅さを感じる足形で、基本的なリスクは上向きながら予断を許さない。しっかり抜ければ136円台前半の移動平均90日線がターゲットになる反面、失敗に終わった場合にはドルは反転・急反落も。ただ、まずは134.37円や134.15円などがサポートに。

本日は米経済指標として、1月のシカゴ連銀全米活動指数や10-12月期のGDP統計改定値などが発表されるほか、米財務省による7年債入札の入札が実施される予定だ。また、それとは別にインドで開始されるG20、そしてG7の財務相・中銀総裁会議の内容にも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは134.30-135.50円。ドル高・円安方向は一昨日高値の135.22円が最初の抵抗。超えるとドルは続伸し136円に接近も。
対するドル安・円高方向は、連日下値が切り上がっているだけに昨日安値の134.37円をめぐる攻防にまずは注目。ただ、下回っても現状であれば134円割れあたりまでの下落が精々かもしれない。(了)

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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