豪ドル/円、短期は“やや強気”。90円割れで変化。中期は下値リスクを残す。
1/31に発表された12月の豪小売売上高は▼3.9%と市場予想の▼0.3%を大きく下回り、2020年8月以来の大幅な落ち込みとなりました。背景には物価や金利の上昇で、消費に影響が出たと見られています。為替市場はこの結果を受けて対ドル、対円で売りが優勢となりましたが、2/2のFOMCで市場の予想通り+0.25%の利上げが決定され、その後の記者会見でパウエルFRB議長がインフレ鈍化の兆しに言及したこと、米経済指標が事前予想比弱いものが多かったことから、ドル売りが優勢となり、豪ドルは対米ドルで堅調推移、対円では上値の重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は12/30につけた87.03を直近安値として下値をゆっくりと切り上げています。また、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げて来た流れからも上抜けた位置で推移しており、短期トレンドは“豪ドルやや強気”の流れにありますが、この日足の下値抵抗が90.20-30にあり、これを割り込んで終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクが点灯します。さらに90円を割り込んで終えた場合は短期トレンドが変化して88〜89円をトライする動きが強まり易くなります。日足の上値抵抗は91.70-80,92.60-70,93.10-20に、下値抵抗は90.60-70,90.20-30,89.00-10にあります。21日移動平均線は90.90に位置しており、値動きの中で若干下抜けていますが“ダマシ”の範囲内です。しかし120日、200日線は93.05と93.04に位置しており、強い上値抵抗として働いています。
一方直近の週足は陽線引けとなり、この陽線が昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げて来た流れから上抜けて越週しており、一段の上昇の可能性が点灯中ですが、今週は93円超えトライに失敗して押し戻されています。この週足ベースで見た下値抵抗が90.20-30にありますが、90円を割り込んで越週した場合は、先週の陽線が“ダマシ”となった可能性が高くなり、短期トレンドが“弱気”に変化して一段の下落リスクが生じます。逆に90.50超えを維持して越週すれば反転、上昇の可能性を残します。今週の週足ベースで見た上値抵抗は92.10-20,93.00-10に、下値抵抗は90.20-30,89.10-20,88.00-10にあります。可能性がまだ低いと見ますが、88円割れで越週した場合は、中期トレンドが変化して85円方向への新たな下落リスクが生じます。31週移動平均線は93.05にあり上値を抑え込んでいますが、62週線は90.23にあり、短期トレンドをサポートしています。
2/2現在、31週移動平均線は93.05にあり、上値を抑え込んでいるが、62週線は90.23にあり下値抵抗として働いている。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2023.02.06
豪州政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)の予想(23/2/6)
明日2月7日火曜日、2023年最初の豪州政策金利が発表されます。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2023.01.30
A$シカゴポジション(2023年1月24日現在)
シカゴはロング900枚増、ショートは400枚増で、ネット500枚弱の豪ドルショート減になりました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。