豪州政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)の予想
(2023年2月7日火曜日東京時間12時30分公表予定)
明日2月7日火曜日、2023年最初の豪州政策金利が発表されます。今回の予想は以下です。
豪州準備銀行(中銀)政策金利予想(2月6日10時00分現在)
現行のOCR 3.10%を3.35%へ0.25%の利上げ(予想レンジは3.10〜3.35%)
一部では据え置き〜0.15%の利上げに留まる予想
(1)今回の中銀金融政策
前回の12月会合は従前の予想通り0.25%の利上げを実施しました。今回も予想中央値は0.25%の上げですが、据え置き〜0.15%の利上げに留まるとの予想もあります。
@ 最新の中銀経済見通し(2022年11月時)では昨年12月のGDPが8月より3.25%⇒3%、2023年6月も同2.25%⇒2.00%、12月も同1.75%⇒1.50%へとそれぞれ下方修正され、GDP低下見通しから利上げ幅を縮小との見方。
A 特に、利上げ継続の影響による住宅価格と住宅販売の落ち込みが大きく、インフレ抑制だけに舵を切れないと予想。
B 一方、11月時の中銀CPI予想は2022年12月が7.75%(8月時)⇒8.0%へ上方修正され、そのピークは2022年迄で、今年6月は6.25%まで下がり、12月でも4.25%(8月時)⇒4.75%へと小幅上昇に留まりインフレ軟化予想です。ところが、先月25日発表された豪州12月CPIは前年比8.4%(予想7.7%)ですので、インフレは高進継続のままになっています。予想通りCPIが軟化するかは難しく、利上げ継続を見込む人もいます。
C 下表の先々の見通しを見ると、中央値では2023年末に前回よりも僅か0.05%しか引き締めとなりませんが、一方でレンジ幅は大きく乖離しています。現状では利上げ打ち止めと継続利上げの予想になっています。
D その意味で、今回発表予定の中銀先行き見通しでGDPとCPIの予想が前回よりもどの位変わっているのかが注目されそうです。
E また、前回12月の記者発表要旨内にある「…委員会はこの先も更なる利上げを予想しているが、これは予めセットされたコースではない。世界経済、家計消費、賃金、あるいは価格設定行動を注意深く見守ることである」との記述が繰り返されるか、あるいは記述なしになるかもポイントになりそうです。
(2)OCRの先行き見通し
下記はエコノミストのOCR見通しになっています。前回12月予想と比べ、中央値はほとんど変わりませんが、予想レンジは大きく広がっています。予想者の間で先行き見通しが分かれてきているので、先々の上げ予想や据え置き予想でも相場への影響は出てくることが予想されます。
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(3)豪州と米国の政策金利推移
上図は、米・豪の金利差ですが、2月1日のFOMCで0.25%上げですので、今回豪州中銀の利上げが予想通りなら金利差は変わりません。このままなら両国の差は1.275%ですので、年央までにこの差がどの様に変わっていくのかを注目したいと思います。ちなみに昨年12月時点では、2023年中には米・豪間の金利差は拡大する予想でした。
(4)豪州中銀記者発表要旨(2022年12月開催分)
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(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。(出所:豪州中銀HP)
下図は豪ドル米ドルの週足チャートです。2021年2月22日週高値からの抵抗線A(=0.7180)とそこから平行に下したB(=0.6460)で豪ドル安トレンドを形成しています。昨年9月にこの下限Bを切り、豪ドル安が進みましたが、10月10日週を底値にして豪ドル高となり、AとB内に回帰しました。このサポートC(=0.6680)とそこから平行に上げたD(=0.7180)で豪ドル高トレンドになっています。ここ2週間の高値は0.7148と0.7158になり、D手前までトライしましたが、金曜日の雇用統計で大きく引き戻されています。
このCとDのトレンド内には10月31日週底値からのサポートE(=0.6860)があり、目先はここが守られるか、下抜けてC方向に調整するかとなっています。またAとDは同じポイントになっているので、この抵抗線はかなり強くなっています。抜けた場合は、2021年2月22日週高値と昨年4月4日週高値を結んだF(=0.7430)に抵抗線が控えています。
尚、次回会合は2023年3月7日(火曜日)に予定されています。
(2月6日13:50、1豪ドル=0.6944米ドル)
オーダー/ポジション状況
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