ドル円高値更新後反落、日経続落
中国輸出減少でドル円急落、株式も下落
昨晩の海外市場ではFOMC議事録での早期利上げ示唆への思惑からドル円は104円台に上昇、公表後は解釈が割れやや緩んだものの、東京市場の午前に再びドル買いが強まり、高値104.64をつけました。
しかし、その後11:00に発表された中国の9月貿易統計が弱く、とりわけ輸出が事前予想2.5%増に対して5.6%の減少であったことをきっかけに株価が売りに転じるとドル円も約1円急落。その後は103円台後半での取引に終始しました。
議事録の内容はややハト派よりコメントも目立ったものの、ぎりぎりの据え置きだったことも伺われ、全体の年内利上げ観測はむしろ強まったと考えられます。
一方で昨晩もう一つ期待が集まっていた、トルコにおけるOPECとロシアの非公式会合で、産油量の具体的な凍結、減産が決まらず、月末に持ち越しになったこと、プーチン大統領が減産については否定的な発言をしたことが原油先物価格を50ドル以下に反落させたことの影響がむしろ大きかったのではないかと思われます。
ドル円の上昇トレンドは崩れず?
ただ、今のところ9月末に始まったドル円の上昇トレンドを崩すような展開とはなっておらず、昨晩急激に進んだスピード調整の反落と考えられます。
チャート的にもこのところ102円台前半から103円台半ばのところにある一目均衡表の雲を割り込まずに推移しており、実勢値も海外時間に入って104円台を回復しています。
一方で多くの日本の輸出企業が想定レートとしていると考えられている105円は、7月29日の日銀政策決定会合および米第2四半期GDPの不発でドル円が急落して以降2ヵ月半に渡って示現しておらず、105円台には近場の実需の売りが多く控えていることも想像され
当面は103円−105円のレンジ中心の相場展開が予想されます。
欧州株全面安
今晩米国では21:30に輸入物価指数、新規失業保険申請者数の発表があります。中国の貿易統計悪化の余波は欧州株式市場にも及び、序盤の株価指数先物は全面安となっています。
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