NZ/円、短期は下値リスクが点灯、中・長期トレンドはNZ弱気
ニュージーランド経済は引き続き好調さを維持。13日に発表されたPMI指数も57.7と足元の景況感に大きな変化は見られませんが、好調な住宅市場に陰りが見え始めていることや、中銀副総裁が11日にロトルアで行われた会合で、低インフレへ懸念を示し、追加緩和の可能性を示唆したこともあり、NZドルは対ドル、対円で上値を切り下げる流れに入っています。対ドルでの0.70割れや、対円で72円割れを見た場合は新たな下落リスクが生じます。
テクニカルに見ると、日足は10/10に付けた75.05を直近高値として上値を切り下げており、日足の形状が悪化し始めています。現状は日足の下値抵抗が72.70-80、72.00-10にあり、これを守っていますが、72円割れを見た場合は70円方向への一段の下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は73.50-60、74.20-30にありますが、74.50超えに日足の実体を戻した場合は下値リスクが若干軽減されます。21日移動平均線は73.84にあり短期的な上値抵抗として働いています。また、200日線は74.87にあり、今週の上値トライでもこれを上抜け切れずに押し戻されており、下値リスクがやや高くなっています。
一方週足は、“トウバ”に近い形となり、高値圏から寄り付きレベルまで押し戻されて引けています。今週は、前週の上値トライに失敗した反動から下値トライの動きが強まっていますが、72.70-80の下値抵抗をかろうじて守って推移しており、小反発に転ずる可能性を残した状態です。また、2015年4月に付けた92.41を起点とするレジスタンスラインを若干上抜けた状態ですが、72.50割れで終えた場合や72.00割れを見た場合は再び下値リスクが高くなります。逆に、74.50超えで越週した場合は、中期的な上値抵抗ポイントである76.00-10をトライする動きが強まり易くなります。週足の上値抵抗は74.40-50と76.00-10に、下値抵抗は72.70-80と72.00-10にあります。31週、62週移動平均線は74.19と76.54にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れにあります。72.50割れで越週した場合や、72円割れを見た場合は70円方向への一段の下落リスクに要注意。
NZ/円【週足】
(10/12現在31週移動平均線は74.19に、62週線は76.54にあり中・長期トレンドはNZ弱気の流れ)
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