オーストラリア 12月失業率の予想
明朝9時30分に豪州の失業率関連指標が発表されます。
(1月18日14時00分現在)
(1) 新規就業者数
前回11月は予想を大きく上回る結果になりました。今回12月も順調に拡大する予想になっています。下図をみると、右肩上がりのトレンドは継続し、過去の黒いラインの流れまで達成しています。米国と比べて順調な雇用増が続いています。失業率(2)は6月以降3.4〜3.5%で横這いになっているので、今後も大きな伸びは期待できませんが、小幅ながらも純増が続くと思われます。
就業者数推移
(赤い線:コロナ前高値(2月)を基準に引いた線、青の矢印は12月予想、黒は過去のトレンドライン)
(2) 失業率
11月の結果は3.4%と予想通りで、前月と横這いでした。12月も3.4%予想の横這いです。中銀の12月末予想は3.5%ですので、概ね範囲内です。また中銀の2023年予想は6月3.5%、12月3.75%ですので、現状は豪州内で完全雇用に近いものと思われます。従いまして、3.5%±0.1%程度は許容範囲内と思います。ご参考まで12月金融政策記者発表要旨内では「…労働市場は依然として非常にタイトなままであり、多くの企業は労働者の雇用に苦労している。失業率は10月に3.4%まで下がった。これは1974年以降で最も低い数値である。求人と求人広告は共に非常に高水準であるが、最近はやや下がった。また雇用の伸びは、労働市場の余剰能力が吸収されたことにより鈍化した。賃金の伸びはここ数年間の低い割合から持ち直し続けており、タイトな労働市場やより高まるインフレにより、更なる上昇が予想される」と見ているので、これ以上の改善はインフレ加速の懸念を生む可能性があります。
下図は豪ドル・米ドルの日足チャートです。10月13日底値からのサポートがA(=0.6650)にあり、豪ドル高を支えています。11月15日高値から直近までの高値を結んだ抵抗線B(=0.7020)とそこから平行に下したC(=0.6750)で綺麗な短期の豪ドル高となっています。現状は抵抗線近くにあり、ここで止められて一度調整するか、一気に上抜けるかのところにきています。0.70は大台代わりの心理的抵抗線でもあるので、今日の米国小売売上高から明日のこの雇用統計までを見る必要がありそうです。
Bを越えない場合は最初のサポートとしてD(=0.6915)、Bを越えた場合は昨年8月下旬の高値E(=0.7130)が視野に入ります。尚シカゴポジション369のレンジはBとCに当たります。
(1豪ドル=0.6999米ドル、1月18日15時50分現在)
オーダー/ポジション状況
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