NZ/円、短期は下値リスクが点灯中。中期は強気を維持だが82円割れ越週で変化も。
今週はNZ独自の注目材料はありませんでしたが、12日に発表された米12月のCPIが市場予想の6.5%(コア5.7%)と一致し、6カ月連続して伸びが鈍化したことから、FRBによる利上げ幅縮小観測が強まり、長期金利も低下してドル全面安の流れとなりました。NZドルは対ドルで底堅い展開ですが、対円では急反落しています。
チャートを見ると、日足は1/3につけた81.04を直近安値として反転、上昇に転じましたが12日に大陰線が出ており、この足が1/3につけた81.04を基点として下値を切り上げて来た短期的なサポートラインを下抜けて終えており、日足の形状が悪化して下値リスクが高くなっています。また、昨年12月につけた88.17を直近高値として上値を切り下げて来たレジスタンスラインの上値抵抗が84.10-20にあり、これにもぶつかっています。このまま82.50超えに値を戻せずに終えた場合は短期トレンドの変化が確定的となり、来週以降一段の下落に繋がり易くなります。
また82.00-10に日足、週足の下値抵抗がありますが、これも割り込んで越週した場合は、新たな下落トレンド入りの可能性が生じて80円方向へのさらなるNZ下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は83.00-10,83.70-80,84.10-20に、下値抵抗は82.50-60(値動きの中では下抜けています),82.00-10,81.50-60にあります。21日、120日、200日移動平均線は84.03,84.90,84.68で収束しており、84円台を回復して終えない限り、短期トレンドは大きく変化しません。
一方直近の週足は、実体が小さく下ヒゲの長いタクリ足の陽線で終え、下値トライに失敗した形で越週しました。今週はこの反動で上値トライの動きが先行しましたが、米CPIの発表を受けて急反落しており、下値リスクが点灯中です。このまま82.50以下で越週した場合は下値リスクが点灯、82円割れで越週した場合は、2020年3月につけた59.51を基点として下値を切り上げて来た流れから完全に下抜けて中期トレンドが変化し、一段のNZ下落に繋がり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は83.70-80,84.40-50,85.00-10に、下値抵抗は82.60-70,81.10-20,80.00-10にあります。31週移動平均線は84.76にあり、この下に入り込んで上値を抑え込んでいます。また62週線は82.55にあり下抜けきれていませんが、82円を割り込んで越週した場合は中期トレンドが変化します。
1/12現在、31週移動平均線は84.76にありこの下に入り込んでいる。また62週線は82.55にあるが82円割れで越週した場合は中期トレンドの変化に要注意。
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