オーストラリアドル週報(2023年1月第2週)

豪ドルは対ドルで上昇しましたが、対円では急落しています。

オーストラリアドル週報(2023年1月第2週)

豪ドル/円、短期は“弱気”。中期も弱気に変化する可能性が点灯中。

1/11に発表された豪11月の小売売上高は前月比+1.4%と市場予想の+0.6%を上回り、また、消費者物価指数(CPI)も7.3%と前月の6.9%から再び上昇に転じました。これらを受けて豪ドルは対ドル、対円で買われる場面がありましたが、12日に米CPI発表を控えていることから、買い一巡後は伸び悩む展開となりました。その後、12日のシドニー市場では「日銀が大規模緩和の副作用について17-18日の金融政策決定会合で点検」との一部新聞報道を受けて円買いが強まったことや、同日のNY市場で発表された、米12月のCPIが予想通りの数値であったものの、前月から低下してインフレ鈍化傾向が確認されたことから長期金利が低下してドル全面安の展開となり、豪ドルは対ドルで上昇しましたが、対円では急落しています。

チャートを見ると、日足は12/20につけた87.03と1/3につけた87.41で短期的な二番底を確認して下値を切り上げる流れに入りましたが、米CPIの発表を受けてドル売り・円買いが強まり、豪ドル/円は大きく反落しました。また、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げる流れにも変化なく、下値リスクがより高い状態に変わりありません。この日足の上値抵抗は91.80-90にあり、これを上抜けて終るまでは下値リスクにより警戒が必要です。日足の上値抵抗は90.60-70,91.30-40,91.80-90に、下値抵抗は89.10-20,88.00-10にあります。88円を割り込んで終えた場合は85〜86円方向への新たな下落リスクが生じます。21日移動平均線は90.06にあり、これを下抜け始めており下値リスクが点灯中です。また、120日、200日線も93.38と93.21に位置しており、中期トレンドも弱い状態にあることを示しています。

一方直近の週足は下ヒゲが長い陽線引けとなり、下値トライに失敗した形で越週しました。この反動で今週は上値トライの動きが先行しましたが、昨年9月につけた98.60を基点として上値を切り下げる流れには変化が認められません。また90円を割り込んで越週した場合は一段の下落リスクが点灯、88円を割り込んで越週した場合は84〜85円方向への新たな下げトレンド入りの可能性が生じます。週足ベースで見た上値抵抗が92.00-10にありますが、これを上抜けて越週した場合は、短期トレンドが変化して上値余地がさらに拡がり易くなります。週足の下値抵抗は89.90-00,88.00-10にあります。31週移動平均線は93.27にあり、上値を抑え込んでいます。また62週線は89.81にありますが、これを守り切れず越週した場合は来週以降一段の下落リスクが生じます。

豪ドル/円、短期は“弱気”。中期も弱気に変化する可能性が点灯中。

1/12現在、31週移動平均線は93.27にあり上値を抑え込んだ状態。また62週線も89.81にありこれを下抜け始めており新たな下落リスクが点灯中。

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