ニュージーランドドル週報(2022年11月第2週)

NZ/円、短期は上値余地が限られる可能性。中期は“強気”を維持。

ニュージーランドドル週報(2022年11月第2週)

NZ/円、短期は上値余地が限られる可能性。中期は“強気”を維持。

今週はNZ独自の注目材料はなく、アメリカの金融政策の行方が焦点となりましたが、地区連銀総裁の複数名から今後の利上げ幅の縮小を示唆する発言があり、今週の為替市場ではドルの上値が重いスタートとなりました。発表された米10月のCPIは事前予想を下回り、インフレのピークアウトを示す結果となったことから、10年債利回りが3.81%まで低下し、ドル売り圧力が急速に高まる中、NZドルは対米ドルで上昇、対円では上値の重い展開となっています。

チャートを見ると、日足は10/11につけた80.70を直近安値として下値を切り上げる流れから10日の大陰線が下抜けた位置で終えており、短期トレンドに変化が生じています。日足の上値抵抗は85.50-60,86.10-20,86.70-50に、下値抵抗は84.70-80,84.00-10にありますが、84円を割り込んで終えた場合は82円方向への新たな下落リスクが点灯します。短期トレンドは87円台を回復して引けない限り、下値リスクがより高い状態です。21日移動平均線は85.36にあり、これを挟んで推移しており、小反発の可能性を残しています。また、120日、200日移動平均線は、84.72と83.55に位置しており、短期的な下値抵抗として働く可能性があります。

一方直近の週足を見ると、高値圏で引ける陽線引けとなり、上値トライの可能性に繋げて越週しましたが、今年1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来たサポートラインを上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。今週はこの週足の上値抵抗である87.10-20を上抜けられずに反落しており、下値リスクがやや高い状態です。さらに84円割れで越週した場合は週足の形状が一段と悪化して82円方向への新たな下落リスクが生じます。この場合でも2020年3月につけた59.51を基点とする中・長期的なサポートラインを守っており、82円を割り込んで越週しない限り中期トレンドは“NZ強気”の流れを維持します。週足ベースで見た上値抵抗は86.00-10,87.10-20に、下値抵抗は84.00-10,82.10-20,80.00-10にあります。31週、62週移動平均線は84.37と81.67にあり、中期トレンドをサポートしています。

NZ/円、短期は上値余地が限られる可能性。中期は“強気”を維持。

11/10現在、31週移動平均線は84.37に、62週線は81.67にあり中期トレンドをサポート中。

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