豪ドル/円、上値の重い展開。中期トレンドは“強気”。
今週はオーストラリア独自の注目材料に欠ける中で、FRBが景気に配慮して利上げ幅を縮小するのではとの観測にドルが主要通貨に対して上値の重いスタートとなりました。10日に発表された米10月の消費者物価指数は前年比+7.7%、コア+6.3%と事前予想を下回ったことから、インフレがピークアウトし、FRBによる利上げペースが鈍化するとの見方が台頭、ドル全面安の展開となる中、豪ドルは対ドルで上昇、対円では上値の重い展開となっています。
チャートを見ると、日足は10/13につけた90.85を直近安値とする短期的なサポートラインを若干下抜けた位置で推移しています。また、上値も切り下げていることや、今年1月につけた80.37と8月につけた90.52を結ぶ中期的なサポートラインから下抜けた位置で推移しており、下値リスクが高い状態です。93.00-10に日足の下値抵抗がありますが、これを下抜けて終えた場合は新たな下落リスクが点灯、92円も割り込んで終えた場合は90円方向への一段の下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は94.40-50,95.20-30,95.70-80に、下値抵抗は93.60-70,93.00-10,92.60-70,92.00-10にあります。日足が95.20超えで終えれば下値リスクが後退、95.70-80の抵抗を上抜けて終えれば“豪ドル強気”に変化します。21日、120日移動平均線は94.17と94.20に位置しており若干下抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。また、200日線は91.95に位置しており、中期的なサポートとして働いています。
一方直近の週足は実体が小さく下ヒゲのやや長い陽線引けとなり、前週の小陰線を切り返しましたが、95円台に実体を乗せられずに押し戻されており、上昇余力にも欠ける形で終えています。今週は上値トライの動きが先行しましたが、95円台乗せに失敗して反落しています。また、1月につけた80.37を基点として下値を切り上げて来たサポートラインを下抜けた位置で推移しており、下値リスクがやや高い状態です。週足の上値抵抗は94.50-60,95.50-60に、下値抵抗は93.00-10,92.00-10にあります。92円台を維持出来ずに越週した場合は長期的なサポートポイントである90円台をトライする動きが強まり易くなります。31週、62週移動平均線は93.53と88.53に位置しており、これらを守っていますが、週足の形状は改善しておらず下値リスクを残した状態です。
11/10現在、31週移動平均線は93.53にあり若干上抜けているが、下値リスクを残した状態。62週線は88.53にあり中期トレンドをサポートしている。
オーダー/ポジション状況
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