ドル円142円台前半の取引、一時140円台前半まで下落 (11/11午前)

11日午前の東京市場でドル円は安値圏から急反発。

ドル円142円台前半の取引、一時140円台前半まで下落 (11/11午前)

ドル円142円台前半の取引、一時140円台前半まで下落

11日午前の東京市場でドル円は安値圏から急反発。昨晩海外市場での急落を受け、朝方、141.22の安値圏で取引の始まったドル円は、6時台には一旦140.20まで下値を広げました。しかし、その後はほぼ一方向で急反発し、一時142.48まで値を上げた後、東京時間正午現在は142.06レベルで取引されています。

日経平均株価は、昨晩米CPI発表後の米長期金利低下を受け米主要株価指数が軒並み大幅高となったことから、朝方から買いが先行。エネルギー、電力等一部の銘柄を除くほとんどの業種で上げて、754円の大幅高で午前の取引を終了しています。

昨晩海外市場では、注目された米10月CPIが発表されましたが、ヘッドライン、コアともに前回、予想を下回り、このところ燻る米利上げペース鈍化観測に大きな裏付けを与える形になりました。これを受けて発表前に4.08-10%で取引されていた米10年債利回りは3.82%台まで急低下、ドル円も141円台半ばに急落し、さらに米国時間終盤にかけ140.20まで下値を広げ東京時間を迎えています。

テクニカルにはドル円は昨晩からの下落で、一目均衡表の「雲」の中に突入、一時90日移動平均線(本日141.36レベル)を大きく下抜けましたが、現状では90日線は回復しています。いずれにせよ大きくドル売り地合いに変化しています。

景気後退懸念から、急速な金利の引き上げに対し米国内で警戒の声が強まる中で、遅れていたインフレ率、特にCPIコア部分の鈍化が数値で確認できたことで、米金利の先行き見通しに大きな変化が生じています。市場は12月のFOMCの利上げについて、1週間前は半分近い可能性を示していた0.75%の利上げを織り込みから外しつつあり、現状では0.5%の利上げ確率が80%です。
今後もCPIはじめ物価指標には一喜一憂させられることになりそうですが、ここまでの行き過ぎた米金利先高観とドル買いに明らかに調整の兆しが見られます。

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