シカゴポジション(CME)356
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)
(2022年10月11日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションはドル円のみが米ドル売り、その他は米ドル買いになりました。
まず豪ドルですが、3週連続利確後にやや豪ドルショートを増やした形となりましたが、総枚数を大きく減らしており、ポジション調整の一環で終わっています。豪ドル先安観を維持しているだけで、現状レベルからの大きな豪ドル安を見ているポジションとはなっていません。
一方、NZドルはロングを損切りし、ショートをやや積み増しで、次の目安である2万枚に近づくポジションになりました。NZドル先安観は継続しています。ただ、総枚数が減っているので、明日の締日で総枚数増のNZドルショート増なら一段のNZドル下値を見ていることになりそうです。11日締日のオセアニア通貨では前週比大きな米ドル高オセアニア通貨安になっていますが、ポジションを見ると、豪ドルではやや腰が引けているので、NZドルでも一度達成感が出てくる可能性があります。
円は小幅の動きながら、ポジション調整しました。9月13日週にネット8万枚台のショート(ドルロング)に乗せてから1ヶ月以上も横這いになっています。その13日締日終値は144円58銭、先週の11日締日は145円86銭でしたのでこの間の現状維持は頷けます。従い、先週12日以降の大幅なドル高で、少なくとも9万枚以上のネットドルロングになっていないと、シカゴの相場観では現状で150円台を大きく越えていく相場観とは思えません。
ユーロは前週比3,000枚ユーロロング減、3,000枚のショート増でネットロングを6,000枚減らしてきました。4日締日終値0.9986、11日は同0.9708ですので、損切りになっています。12日以降は0.97台中心の小動きですので、このままでは明日の締日もポジション変化は少ないと思いますが、もしネットロングが減っていれば、今回のユーロ先高の相場観はまたもや失敗になります。次回以降のポジションは注目されます。
シカゴはロング6,900枚減、ショート3,400枚減で、ネット3,500枚の豪ドルショート増になりました。相場は4日締日終値が0.6500、11日が同0.6272で、200ピップス以上の豪ドル安でしたので、ロングの損切り、ショートの利確でリスク低減の動きとなりました。チャート内の赤の豪ドル安トレンドライン0.6270〜0.6760レンジの下限で止まりました。1週間で約30ピップス程度下がりますので、現在のスポット0.6227付近はこの下限を切って推移しています。明日の締日で0.6250付近まで戻せるかをみます。
実際の相場は、先々週「…流れはまだ2020年3月の底値(0.5507)を再度トライする形になっています。この手前の0.6130〜40にサポートあり、今週はここで止まるかとなります。この手前の0.6210にもサポートあります。上値は0.6300、0.6360、そして9月13日高値からの抵抗線が0.6390にあり、最後を越えて終わらないと本格的な豪ドルの戻り高を狙うことができません」としましたが、先週の底値は0.6170までトライし、現在はやや豪ドルが戻されています。週足で4月4日週高値からの抵抗線が0.6840にあり、そこから平行に下したサポートが0.6160〜70となり、日足のサポート0.6130〜40と合わせて、今週はここを維持できるかになります。切れた場合は0.5507方向へ再度トライの動きになりそうです。その場合のサポートは0.6100、0.6060、0.6000の大台代わりとなります。上値は0.6270、0.6300、0.6370〜80、0.6410〜20に抵抗線あり、最後を越えないと豪ドル安からの大きな調整余地が広がらないことになります。(1豪ドル=0.6228米ドル、10月17日14:00)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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