NZ/円、短期は“NZ弱気”中期は“強気”を維持。
10/5、NZ準備銀行は政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)を市場の予想通り0.5%引き上げ、3.5%としました。声明では「コアCPIは非常に高く労働資源は依然として不足している」「家計のバランスシートは依然底堅い」「インフレ率を年率1-3%の目標範囲内に戻すため十分な抑制が可能であると確信するまで金融引き締め継続が必要」「会合では0.50%と0.75%の利上げを検討した」と、これまでのスタンスには大きな変化がありませんでした。前日に豪州準備銀行が利上げ幅を0.25%に留めたことで豪ドル売りが強まり、これに連れ安になった反動で、NZドルは対米ドル、対円で買い戻される場面がありましたが、米金融当局者による強い金融引き締め策を継続する内容のコメントが相次ぎ、米長期金利が上昇、ドル全面高の動きとなり、NZドルは対米ドルで0.58台前半、対円でも84.00近辺から下落に転じています。
チャートを見ると、日足は9/28につけた80.59で一旦底打ち、反転しましたが、1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来た中期的なサポートラインを下抜けた位置で推移しており、下値リスクがより高い状態です。一方で2020年3月につけた59.51を基点とする長期的なサポートラインを下抜けておらず、80.50以下で終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は82.90-00,83.40-50,84.00-10に、下値抵抗は81.80-90,81.00-10,80.60-70にあります。80.50以下で終えた場合は新たな下落リスクが生じます。21日、120日移動平均線は84.07,84.32に位置しており、この下に入り込んで短期トレンドは下値リスクがより高い状態です。また200日線も82.62に位置しており、値動きの中ではこれを下抜けており、下値リスクが点灯中です。
一方週足を見ると高値圏から3手連続陰線引けとなり、上値を切り下げています。今週は下値を攻めきれずに反発に転じましたが、84.00-10の日足、週足の上値抵抗にぶつかって押し戻されています。また1月につけた75.24を基点とする長期的なサポートラインからも下抜けており、86円台に実体を戻して越週するまでは下値リスクを残した状態です。また、80.60-70を下抜けて越週した場合は新たな下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は84.00-10,85.30-40,85.90-00に、下値抵抗は82.00-10,81.10-20,80.60-70にあります。31週、62週移動平均線は84.12と81.03にあり、中期トレンドをサポートしています。
10/6現在、31週、62週移動平均線は84.12と81.03にあり、中期トレンドをサポート中。
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