南アランド週報:『上下しつつも方向感に欠ける展開。リスクは依然ダウンサイドか』(10/1朝)

南アランドの対円相場(ZARJPY)は、週を通して方向感に欠ける値動きが続きました

南アランド週報:『上下しつつも方向感に欠ける展開。リスクは依然ダウンサイドか』(10/1朝)

『上下しつつも方向感に欠ける展開。リスクは依然ダウンサイドか』

〇今週の南ア円、ドル円の上昇等に週後半に8.10まで上昇後、週末にかけ8.00まで値を崩す
〇南アランドの対ドル相場は、週央にかけて約2年4ヵ月ぶり安値圏へと下落
〇南ア円アップサイドに複数のレジスタンスポイント控え、テクニカルの地合い弱い
〇8.0付近の200日移動平均線のクリアブレイクに成功した場合直近安値7.86が射程内に
〇ファンダメンタルズも南ア円相場のダウンサイドリスクを連想させる材料揃う
〇来週は南アフリカ国内のイベントに乏しく、また中国が国慶節で休場のため外部要因主体の展開か
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.80ー8.15

今週のレビュー(9/26−9/30)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初8.01円で寄り付いた後、早々に週間安値7.92円まで下落しました。しかし、8/2に記録した直近安値7.86円をバックに下げ渋ると、@ドル円相場の持ち直し(ドル円反発→南アランド円連れ高)や、A英中銀による緊急安定化措置発表(長期国債買い入れ再開とQT開始期限の延期)、B上記Aを背景とした米国債利回りの急低下(南アフリカから米国への資本流出懸念後退)、C短期筋のショートカバーが支援材料となり、週後半にかけて、週間高値8.10円まで上昇しました。もっとも、一目均衡表雲下限をバックに伸び悩むと、D南アフリカ株の軟調推移や、E介入警戒感を背景とした円売り圧力の後退(ドル円が節目145.00を抜けられず失速→南アランド円連れ安)が重石となり、本稿執筆時点(日本時間10/1午前2時00分現在)では、8.00円前後まで値を崩す展開となっております。尚、南アフリカの対ドル相場(USDZAR)は、週央にかけて、約2年4ヵ月ぶり安値圏へと下落しました。

来週の見通し(10/3−10/7)

南アランドの対円相場(ZARJPY)は、週を通して方向感に欠ける値動きが続きましたが、アップサイドに複数のレジスタンスポイント(一目均衡表転換線や雲下限、21日移動平均線や90日移動平均線など)を控えている点や、今週より強い売りシグナルを示唆する三役逆転(一目均衡表転換線と基準線のデッドクロス+遅行線の26日前のローソク足下抜け+ローソク足の一目均衡表雲下限下抜け)が成立した点などを踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは弱い(リスクは依然ダウンサイド)と判断できます。事実、週後半にかけての上昇局面においても、一目均衡表雲下限がレジスタンスとして確り機能するなど、上値の重さを再確認する結果となりました。目先は中長期サポートラインとして意識されている200日移動平均線(8.00円前後)をクリアに下抜けられるか否かに注目が集まります。同水準の下方ブレイクに成功できれば、8/2に記録した直近安値7.86円が射程圏内に入ってくるため、もう一段の下げ幅拡大が警戒されます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、@米FRBによるタカ派傾斜観測(今週も米当局者によるタカ派的な発言が相次ぐ結果)や、A上記@を背景とした南アフリカから米国への資本流出圧力、B南アフリカの交易条件悪化懸念(金・プラチナ価格の冴えない動き)、C国営電力会社エスコムの計画停電実施に伴う南アフリカ国内の深刻な電力不足(南アフリカ経済の先行き不透明感→南アフリカ株の軟調推移)、D南アフリカと経済的な結びつきの強い中国の景気減速懸念(今週発表された中国9月財新製造業PMI、中国9月非製造業PMIは市場予想を大きく下回る冴えない結果)など、南アランド円相場のダウンサイドリスクを連想させる材料が揃っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、南アランド円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。尚、来週は南アフリカ国内のイベントに乏しく、また中国が国慶節で休場となるため、米長期金利の動向や本邦介入警戒感など外部要因に振らされる神経質な相場展開を想定いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.80ー8.15

注:ポイント要約は編集部

『上下しつつも方向感に欠ける展開。リスクは依然ダウンサイドか』

南アランド円日足

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