ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値7.94高値8.22レベル、日銀会合後ドル円乱高下で振れる
〇南ア中銀0.75%大幅利上げ実施、週間ドル安値つけるが、全般的なドル買いでかき消される
〇対ドル金価格が大幅低下、ランド売りを促す
〇対円は145円が介入ライン、今週はさらに上値が重い展開となるか
〇今週は7.85レベルをサポートに8.10レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「8円の大台を一度は試すと見て、7.96レベルをサポートに、9月上旬に押しが入った水準8.16レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.94レベル、高値が8.22レベルと、予想レンジよりも上下ともに広いレンジでの取引となりました。
先週のランドは木曜まではごく緩やかなランド高の動きとなっていましたが、木曜の日銀会合後の円安とその後の円買い介入による円高とに振らされ、4時間足チャートで見るとわかる通り、木曜東京後場にほとんどの週間レンジを見ることとなりました。この部分は純粋にドル円の乱高下による動きです。そして、それ以降週末までは全般的なドル高の動きが見られましたが、ドル円とドルランドとで対ランドでのドル高の動きが強かったため、安値をやや広げての週末クローズとなりました。
先週木曜は日銀だけでなく南ア中銀も金融政策会合を開き、予想では0.5%〜0.75%の利上げでしたが、他の主要国が大幅利上げを実施する中で南ア中銀も0.75%の利上げと大幅利上げに踏み切りました。ドルランドでは利上げ後にランド買い・ドル売りの動きとなり、週間のドル安値・ランド高値をつけましたが、その後の全般的なドル買いの動きにかき消されたという動きです。
またドル高の動きでは対ドルでの金価格も大きく下げる動きとなったことから金産出国として南アランドにも売りが入ったということになります。ちなみに南アの金産出量は中国、豪州、ロシア(以上トップ3)からだいぶ落ちて世界第7位の年間100トン程度、トップ3の3分の1程度の産出量となります。
今週は先週の米国、日本、南アと一連の金融政策イベントも終わり、ドルの方向性としては依然としてドル高となっているものの、ドル円に関しては145円が介入ラインとして意識されることから、ドルランドとしてはランド安地合いとなりやすくランド円ではさらに上値が重い週になるのではないかと見られます。ただ、四半期末の週で実需絡みで何か出てくる可能性も否定できませんので、介入と合わせて注意しておきたいところです。
テクニカルには、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
ピンクのサポートラインを下抜けて以降、日銀会合後の円全面安の動きで上ヒゲでの上抜けはありましたが、その後の介入で下げたことから現状はこのラインが引き続き強いレジスタンスとして意識されます。ただ、水準的には前週に下抜けた8.10レベルの方が売りは出やすいと見られます。
また安値の目途は8月2日の安値7.84が意識されますので、今週はこの安値に重なる7.85レベルをサポートに、8.10レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
豪ドルWeekly 100円を挟んだもみ合い、CPIで早期の利下げ観測が強まる可能性も(24/11/22)
今週の豪ドルは、豪準備銀行(RBA)が公表した理事会要旨でタカ派姿勢が確認されたものの、買いは続かず、100円水準を挟んだ小動きの相場展開が続いた。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:川合 美智子
2024.11.22
ユーロ円 下値リスクが点灯中。162円台を回復出来ずに越週した場合は一段の下落へ(24/11/22)
ユーロ/円は163円台前半から161円台後半まで断続的に売られ、結局安値圏で引けています。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2022.10.01
南アランド週報:『上下しつつも方向感に欠ける展開。リスクは依然ダウンサイドか』(10/1朝)
南アランドの対円相場(ZARJPY)は、週を通して方向感に欠ける値動きが続きました
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2022.09.24
南アランド週報:『南ア中銀の大幅利上げで急伸するも円買い介入に押されて急反落』(9/24朝)
南アランドの対円相場(ZARJPY)は、週後半以降に8.24円から7.96円まで急落する荒々しい値動きとなりました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。