3. 米連邦公開市場委員会（FOMC）政策金利記者発表(22/9/22）

米連邦公開市場委員会（FOMC）政策金利記者発表(22/9/22）

昨日開催されたFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。

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米連邦公開市場委員会（FOMC）政策金利記者発表(22/9/22）

米連邦公開市場委員会（FOMC）政策金利記者発表

（会合は2022年9月20・21日開催分）

昨日開催されたFOMC金融政策会合の記者発表要旨が公表されました。金利面では事前予想通りの0.75％の利上げ実施し、今後も利上げ姿勢の継続を公表し、インフレ上昇圧力は高いままであることを確認しています。内容は前回7月会合とほとんど変わっておらず、インフレ抑制が主眼のままとなっています。

（１） FOMC声明文記者発表要旨

最近の指標は消費と生産において緩やかな伸びを示している。雇用の増加は最近数ヶ月で強くなっており、失業率は低いままである。インフレは依然として上昇している。これはパンデミックに関連した需給の不均衡、食料とエネルギーコストの一段の上昇、より広範な物価圧力を反映したものである。

ウクライナに対するロシアの戦争は途轍もない人的・経済的辛苦をもたらしている。戦争とそれに関連した出来事がインフレに更なる上昇圧力を生み、世界的な経済活動の重石となっている。委員会はインフレリスクに関して非常に注意を払っている。

委員会は最大雇用と長期的にインフレ2％目標を達成することを目指している。これらの目標を支援するために、委員会はFFレートの目標レンジを3〜3.25％に引き上げることを決定し、目標レンジの継続的引上げが適切であると予想している。加えて、委員会は国債・機関債・不動産担保証券の保有を引き続き削減していくことになる。これは5月に公表した「FRBバランスシートサイズ減少計画」に記載されている。委員会はインフレを2％目標へ回帰させることを強く付託されている。

金融政策の適切なスタンスを査定するにあたり、委員会は経済見通しに対し入手する情報の含みを引き続き監視していくつもりである。もし委員会の目標達成を妨げるリスクが生じた場合、委員会は金融政策スタンスを適宜調整する用意がある。委員会の査定は、公衆衛生、労働市場の状況、インフレ圧力やインフレ期待、金融および国際情勢に関する分析を含む幅広い情報を考慮にいれる。

金融政策行動に対する賛成票：パウエル議長、ウィルアムズ副議長、マイケル・バー、ミシェル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、ジェームス・ブラード、スーザン・コリンズ、リサ・クック、エスター・ジョージ、フィリップ・ジェファーソン、ロレッタ・メスター、クリストファー・ウォラー。（全員賛成）
（以上）
　(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

（２） FRB経済見通し中央値（9月時改定）

（２） FRB経済見通し中央値（9月時改定）

9月の見通しは大きく改訂され、GDPは一段と大幅ダウン、失業率は更に悪化、インフレは上方修正となりました。結果、ドットプロット（分布は下記（３）をご参照願います）によるFFレートの中間値はこの3ヶ月間で1％の大幅な上げ予想になっています。これをみてもFRBは景気への配慮よりインフレ沈静化を一層強めています。

（３）ドットプロット

9月の赤字部分は6月時予想では無かった水準です

（前回6月）

（３）ドットプロット

（予想委員18名）

（３）ドットプロット 2枚目の画像

（今回9月）

（３）ドットプロット 3枚目の画像

（予想委員19名）

利上げは2023年まで続き、最大でFFレート4.75〜5.00％までになっています。2024年からは緩和へと舵を切り替えています。
尚、CME　Fedwatchの来年2月・3月のFOMCでは4.50〜5.0％への利上げ割合が大きく増えています。5％越えがなくなったので、今後は5％越えの割合が増えてくるかをみます。逆に4.50％越えの割合低下にも注意します。

（３）ドットプロット 4枚目の画像

.

（３）ドットプロット 5枚目の画像

昨日のドル円相場はFOMC前に144円40銭付近で推移していましたが、予想通りとはいえ利上げ実施によりドルは144円70銭まで買われました。その後のパウエルFRB議長の記者会見で「利上げペースは経済指標次第」や「いつか利上げペースを落とすことが適切」などの発言で、10年債金利中心に債券買い戻しにより金利が緩み、143円40銭付近まで反落し144円絡みで引けました。昨日添付のドル円日足チャートの抵抗線144円70銭で上値が止められて反落しています。まだ収斂が継続しています。

次回FOMC会合は11月2日（水曜日）に予定されています。
（2022年9月22日10：30　1ドル＝144円35銭）

オーダー/ポジション状況

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